二十二章
下山城×長尾勢行軍中
[3/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
見ていましたからね。それなりに把握はしていました。二人がごく自然に野武士の振る舞いをしていても、こちらは気付くでしょう。
「綾那さんのお猿の格好も、凄く良かったです」
「おおーっ!やっぱりお猿、大好評だったです!沙紀さんは知っていたです?」
「ええまあ。だいたいは把握しておりますよ」
「小波があの衣装をまだ持っていたら、後でやってあげるのですよ!」
「流石にこんな所までは持っていないでしょう・・・・」
「(持っておりますが)」
「(そうですか。綾那には悪いですが、持っていない事にしておいてください)」
「(はぁ・・・・)」
なぜこのようなときに持っているのでしょうか。というより貴重な句伝無量をこんなボケで使わないでほしいですね。
「ただ、分からないのは駿府屋形から逃走した氏真公が、なぜ良人殿と共に居るか、っていう事だ」
「それこそは縁ではと思いますが」
「ふむ・・・・縁や偶然というには出来すぎている気もするが・・・・良人殿はいったい何者なのかな?」
「何者ですか。織斑一真であり、全てを創ったと言われている創造神と言ったら分かりますでしょ。それに私の夫でもありますから」
「日の本に渦巻く鬼の災厄と歴史の流れ。その全てが一真様の来訪に重なるように始まり、そして一真様に集約されている気がします。創造神というのはホントだったようですね」
「集約ですか・・・・」
それは光璃様も言ってましたね。隊長が発端で、同時に終端であると。それは私たちで言えば、外史の始まりと終幕と言った感じですね。それにこの外史の終幕は決まったも同然ですし。
「私もそう思いますし、実際神様なわけなのですから特別な存在というのは決定事項なのでしょう」
「綾那もそう思うです」
「であればそう思いたいですな。それより皆様方は、下山にお泊りということで宜しいのですかな?」
というふうに城の中に通された私たち。隊長はもうお疲れのようで、今夜は船で寝るそうです。なので、私は今夜と明日はこのままいることになりました。それにしても今回のドウター戦は待機が長かったと思ったらゲートが何回か出現して1万体出てきての戦闘開始。そして私たちが進んでいくと、倒したと思ったらゲートが出現という感じだったと聞きます。
「では、こちらへどうぞ」
旅の装いと解いた皆さんと一緒に一二三の案内でやってきたのは下山城の一室でした。
「で、下山近辺の様子はどうでやがります?」
「どうもこうも。相変わらず散発的に鬼どもが現れては、それを退治しているだけ・・・・というのが現状ですよ」
話題は場所を変えても、そのままでしたけど。下山にその先の駿府に関する情報が中心になっていますが、その情報は劣化した
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ