二十二章
光璃と美空との関係について
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
き終えたところであったが、ドウターが地上に降りたとの報告があったが沙紀と桜花は待機任務継続となった。
「・・・・それは単なる子供の喧嘩ではありませんか」
「何失礼なこと言ってやがりますか!村上の頸を刎ねて仲間の仇を討てないことに、姉上は大変、悲しんでおられやがったのですよ。・・・・長尾のバカがしゃしゃり出てきやがるからです!」
「いわゆる常田の戦いという奴ですね」
「そこから仲が悪くなったです?」
「それだけじゃありやがりません。それからことある事に我らに絡んできやがって、小さな物もあわせれば、どれだけ川中島で競り合いやがったことか」
「で、そのたびに一葉様が調停に?」
「公方様は二度目からは出てきやがりませんでした」
ああ、そういうことですか。一葉様も呆れたという奴ですね。気持ちは何となくですが、分かりますね。それが足利将軍として正しい判断なのかどうかは、少し微妙ではありますけど。
「しかしその度に、信濃の田は荒らされやがりますし、働き手である農民を足軽として動員しやがりますから、国造りも進みやがりませんし・・・・」
「なるほど。・・・・そういう風に聞きましたら、確かに不倶載天の敵ですね」
「そうでやがりますよ!」
「・・・・美空様も同じ事を考えていると思いますけど」
武田がちょっかい出してくるから許さない、って前に言っていたと隊長が言っていましたから。
「なんでやがりますと!」
「視点の違い、というやつですね」
「そういうことです」
「沙紀さんはどっちの味方でやがりますか!」
「どっちもですよ。たぶん隊長も同じことを言いますが、両方とも正しい事だと思いますしね」
「ほへ?」
「武田には武田の。長尾には長尾の。そして攻められて信濃にも、互いに分からない内情というものがあるからこそでしょう」
「そうです。武田は信濃全域が欲しいから、いくら美空様に言われても手を出す。湊が欲しいのも本音はそうですよね?」
「でやがります!」
「美空様は加賀越中を押さえたいのですけど、関東管領という立場もありますし、武田に湊を取られて国を分断させるわけにもいきませんので、圧力をかけます」
それぞれの都合だけを考えればそうなるのは当然ですね。
「ふむー」
「どうしたの綾那?」
「沙紀さん沙紀さん。長尾も武田も、どーして仲良くしないですか?」
「それこそは国の事情というものです。当事者しか分からないことですし」
「当事者じゃないから分かんないです・・・・」
「そうですね・・・・。では、どうして三河は駿河から独立したのですか?駿河の国主は鞠さんなら、別に独立しなくても仲良しになったはずですよ」
「そんな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ