二十二章
小波からの報告
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「あの時の光璃様も夕霧も、出来る事を考えた上での策ではありました。・・・・意趣返しそのものに関しましては、隊長の発言は出来ませんが」
意趣返しについては、当事者ではありませんから、発現するのもおかしな話です。
「面目次第もないでやがりますよ」
「でも一真様は、あの時は好機だって言ってたです」
「好機、でやがりますか?」
「はい。鬼退治のために武田を味方にする好機だと。まあ私たちもですが、いきなり味方を通り越して祝言を挙げるのはさすがに驚きましたけど。そういう意味では、隊長も武田を利用した、と言えなくもありません」
「それはお互い様でやがりますよ」
「そうですよね?ならそんなもんですよ。・・・・隊長曰く鬼退治は協力してくれるんだよな?と」
「兄上の望むような協力体制は姉上次第でやがりますが・・・・。少なくとも、長尾とのいがみ合いよりも日の本を蝕む鬼を倒す方が優先だと、夕霧は考えてやがりますよ」
「その答えを聞いて十分ですよ。そこの説得は隊長の役目ですから」
「私たちも金ヶ崎の退き口で鬼の力を目の当たりにしていますからね。・・・・一真様直属部隊もですが、越後に加えて武田が力を貸してくれるなら心強いです」
「あいつら、一匹一匹は大したことないですけど、たくさん集まると厄介です。だからこっちもみんなで力を合わせて、鬼達全部殺ってやるですよ!」
「良くいいやがりました!一緒に殺ってやりやがりましょうぞー!」
「おー!殺ってやるですー!」
「全く、この二人は・・・・」
高らかに鬨の声を上げる夕霧と綾那を、歌夜は苦笑いしながらも優しそうに見守っていますが。一つ訂正がありますね。まあこんな呑気な時間を過ごしている地上はいいですけど、空中ではまだ戦闘中だとか。訂正というのはドウターです。鬼とドウターが結託すれば余計厄介ですから。それに綾那の武器は効かなくて私たちの武器なら効果があるということを。そんな楽しい会話をしながらの昼休みも終わりまして、私たちは再び馬上の人となりました。
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