二十一章 幕間劇
祝言後の俺達×光璃との初夜
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」
「光璃も恐いもんとかあるのか?」
「みんなは大丈夫でも、恐い物は恐い。大丈夫だって言われても何かしたら、みんな危ないって怒る」
「なるほどな〜」
「理不尽。・・・・一真は怒られなかった?」
「俺?そういうのはないな。そもそも俺前線で戦う方だから。それに戦闘についても鉄砲や爆弾とかの専門家だから。あと俺は神仏の類だから恐いもんはないよ」
気持ちは分からなくもない。俺は部隊の司令官でもあるし、大隊長。光璃は一国の主。
「怒られるが当たり前だと思うけど、俺にはそういうのなかった。ただ部下が無茶振りをしたら怒る側だけど」
「一真がそういうならよかったけど。無事でよかった」
で、稲葉山城から堺、そして京での話をしていたら意外に食いついて来たのはそんときだった。そんときは久遠の伴での少数での上洛のときだった。
「まあ、あの時までは一葉と双葉が妾になるとは思わなかったよ」
「一葉様なら、ありえる」
「おや、一葉の事知っているんだ」
「最初の川中島を収めたのは、一葉様」
そういえば一葉と美空も面識ありだったな。何もしていない無力な幕府だなんて言っていたが、色々と動いていたようだな。足利将軍は。そういう所を自慢すればいいものを。
「一度目は一葉が収めたのなら、なぜ二度目の川中島があったんだ?」
「・・・・約束を破ったのは、美空」
ああ、そういうことか。
「だから、美空は信じられない」
きっと美空に問いただしても、「破ったのは光璃」と言いそうだな。
「一葉もいろいろとしたようだな」
美空の話題より一葉の話題の方がいいだろうな。たぶん。
「一葉様は、凄い。それに、義晴様も凄い」
「義晴様・・・・?」
「一葉様の母上」
ということは先代の足利将軍か。
「晴信の晴は、義晴様の偏諱」
偏諱・・・・諱から取った一字。という意味。
「偏諱・・・・」
「名前の一部。本当は、家族にしか伝えない」
ああそういうことね。一葉と双葉の名前は義輝と義秋だから、母親の義晴の義が代々伝わっているという事か。桐琴と小夜叉も森可成と長可だったか。
「それをもらったという事か」
「とても名誉な事」
光璃はその事を本当に大切に思っているんだろ。先ほどとの雰囲気とは少し違う、まるで誇らしそうな表情をしているかのように。
「一真は偏諱、誰かにあげた?」
「それはないな。俺には息子がいるが、俺の名前の一部とかにはしない。自分が思った名前にするさ」
「・・・・・・」
「・・・・欲しいのか?」
「欲しいけど、もらえない。晴信の晴は義晴様、信は武田家の通字」
「どちらも光璃や武田家にとっては
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