二十一章
鬼との戦いの前×大天使化による戦い
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「・・・・・心配でやがりますか?」
「・・・・まさか。この程度の事でいちいち心配などしていれば、身が幾つあっても足りませんから。それにおそらくですが、一真様は武田の力を試すんだと思われます」
「ふむ・・・・確かに、一真様であれば心配はないやがらん。しかし武田の力を試すとはどういうことやがれか?」
「それについては後々分かると思います。それより、夕霧さん。一つ・・・・お伺いして宜しいですか?」
「何でやがれますか?」
「晴信殿はどうして今回の出陣に同行を?」
「と言いやがりますと?」
「前線に立たねば沽券に関わるとお考えであり自らも戦う我らのお頭とは違い、武田の晴信殿が前線に赴くのは、余程重要な戦のみと聞いておりますが・・・・?」
「それだけ、一真様を重く見やがる・・・・という答えでは、不満でやがりますか?」
「それが本物の晴信殿であれば、納得もいたしますが」
「・・・・姉上は武田家中の真の切り札でやがりますよ」
「・・・・なるほど。では、やはり・・・・」
「まあ隊長は既に知っていますよ。あの方は影武者だとね」
とそう言っていたらしいが、まあ今は目の前の事に集中しようじゃないか。俺たちの目の前にいるのは鬼だ。だが、本体の俺は既に移動済みで、俺達が戦っている鬼は普段より少し強化された鬼で死者蘇生させたもんだ。
「ギャアアアアアアアアアアアッ!」
断末魔の叫びが、辺りの夜闇に木霊する。
「よし。これで10匹目っと」
辺りを見回すと俺と綾那と歌夜は鬼を倒したあとであった。
「さすがなのです、一真様」
「しかし春日殿のところはまだのようですが」
そりゃそうだろ。あれは外見鬼で中身は夜叉にIS部隊の者たちなのだから。俺たちは少し離れたところで様子見をしていたけど。
「くっ。何なのだ、この鬼たちは。小物ではなかったのか!」
武田衆の兵を見ると三人で一匹どころか敗退寸前だった。今は六人で一匹を相手をしている。さて。武田の力を見せてもらいたいがこんなもんなのか?人の力とやらは。すると時間が経つにつれて春日は次々と鬼(夜叉とIS部隊)を斬り倒していった。ほう、あの早さを見切ったというわけか。斬られた夜叉たちは撤退した。残った鬼の死骸はすぐに消えたけどね。
「一真様。私たちは助太刀しなくてよろしいのでしょうか?」
「ちょうどいいから、武田の力とやらを拝見しようじゃないか。特に綾那は行くなよ?行ったら行ったでハリセン一発な」
「わ、分かっているですよ!しかし綾那達が倒した鬼より強い鬼と戦いたいと思っているです!」
俺達が見守っているとやっとここら辺にいる鬼=夜叉たちを倒したらしい。肩で息をしている兵たちだったけど、春日はそう
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