二十一章
鬼の出所理由
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
り優れた将が鬼になっても不思議ではないし、駿府が鬼の手に落ちているという事はヴェーダの予測と鬼の動きによって導かれた事で知った。
「国境の下山城に、武藤喜兵衛と山本勘助という者が詰めております。今の所は、あれらの働きでこの程度の事態に留まっておりますが・・・・」
「そうか・・・・」
松葉が言っていた、甲斐の片目の山本勘助とはあのラウラ似の嬢ちゃんの事か。そして武藤喜兵衛はあのとき春日山で俺らを見てた諜報の者か。まあそのくらいの重要戦力を置くという事はやはり駿河側にはそれだけ力を割いてるということか。駿河の状況は俺の心の内に入れてあるが、やはり実際聞くと痛いな。鞠にどういえばいいのやら。
「見えてきたのら!」
やがて兎々の指差す先に、月明かりの下にいくつも盛り上がる、小山のような影が見えた。あの鬼は既に支配された鬼で下級ではあるが、知能と素早さを持った鬼たちだ。さて、武田はどう見るのかな〜?俺達が用意した強化した鬼をどう対処するのか、拝見させてもらうか。俺は戦うフリをしてから見学としようかな。
「武田の足軽は、鬼相手にどのくらい対抗できるんだ?」
俺達は馬を下りて、相手の動きを慎重にして見る。まあ支配された鬼の奥には夜叉と鬼に変装したIS部隊がいる。無論鬼みたいな感じで、機体はガラッゾにしてある。GNビームクローを持っているがそれだとすぐ死ぬのでビーム無しの爪にしてある。EカーボンかVPSかで迷ったが、GNドライブ搭載型なのでEカーボンにしたけど。あとはGNスパイクも通常装備している。その方がやりやすいと思うし。武田や綾那たちはこちらの事を気付いていないと思っている様子ではあったが、あちらは既に気付いている。
「二、三人で小物を一匹相手取るのがせいぜい。拙と兎々なら、一人で一匹仕留められるが・・・・」
さすが武田、とも言っていいほどだ。黒鮫隊なら一人で数十から数百仕留められるから。まあウチらはもはや人間離れしてるし。三人で一匹が安定して倒せるなら、尾張や一真隊の兵よりもだいぶ強い。
「・・・・・・・」
晴信(影武者である信廉)の名前が出なかったのは、春日としても彼女を前線に立たせるつもりはないのだろう。まあ俺も何だと思うが、残念ながら戦闘狂でもある。が、今回は武田の力を見るために見学させてもらう。俺の本体は上にいるし、ドウターも静止したままだ。おそらく俺が赤白龍神皇帝にならないからだろう。
「それなら兵の諸君は、松明で鬼を牽制し晴信を守れ。あとの鬼は俺と綾那、歌夜で一匹ずつ引き受ける。ここなら一人一殺でいいだろ」
まあ俺達が相手をするのは支配はしているものの、強化はされていない。春日たちが戦う鬼が強化された鬼だからな。
「ふむ・・・・それでは、織斑勢のお手並み拝見と行こうか。・
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ