二十一章
鬼の出所理由
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」
「砥石の鬼どもはな。・・・・次に現れたのは砥石周りではなく。もっと南からだ」
「今回と同じ流れというわけですか」
「左様。不審に思った拙らも調査を行っていたが・・・・どうやら駿府から流れてくるらしい事が分かってな」
「・・・・・・駿府、か」
「此度の鬼どもは砥石の時と比べものにならん数でな。一軍となって襲い来る事はないものの、今回のように数匹の徒党を組んでは次々と山を越えてくる」
「おかげれ、いくつも里が滅んらのら・・・・」
「元々甲斐はやせた土地。・・・・土地を拓くには、山の端を細々と切り開くしかなくてな。そこに住む民をやられ申した」
「ふむ。まだ鬼が軍団を組織するには至っていないわけか(これから向かっているところは組織化した鬼達なんだけどな)」
「鬼が・・・・軍団を?」
「・・・・一二三や湖衣もそれを懸念していたが、いずれはやはりそうなるか。砥石ではただ人に使役されるだけだとの事だが・・・・」
「実際のところ越前はそうなっている。鬼の能力に将の知略を加えられると、厄介な敵になる」
「そんなの、尾張の弱卒と一緒にされては困るのら!」
「あのな、お前らでは知らない俺直属の部隊もいるのだぞ。それに近江衆もいたんだが」
「兎々たち無敵の武田軍団に比べれば、そんなのものの数れは・・・・」
「・・・・馬鹿もん!その慢心が敗北を呼ぶのだ!」
「ひぅっ!?」
兎々は自信満々に言おうとしたら春日に怒られてた。まあそうだろうな、そういう慢心があるから調子に乗ると俺は思うが。それに最強は俺達黒鮫隊だし。いくら武田が最強でも俺達には銃器がある。馬で来ようが鉄砲で来ようが関係ない。俺たちは慢心せずに日々鍛錬している。あとさっき通信で聞いたがゲートは開いたそうだが、ドウターは出てくるが静止したままの様子だ。その中にはゼットンもいる様子だが。
「まあ組織で動いていなければ対処はしやすい。ところで駿府の内々の様子はどうなっているか知っているか?」
「いえ。義元公が討たれた後、内乱が起きたという報を最後に、草からの連絡も途絶えました・・・・」
「こちらからも何度か草を放ったものの、戻ってきた者は一人もおらぬのが現状。悔しいかな、この日の本で武田の見識の及ばぬ数少ない場所である・・・・」
「・・・・規模の差はあれ、越前のような状況になっているのですね」
「恐らくは。越前と東海道の駿河。この二箇所が、日の本全土に広がった鬼の拠点となっているのでしょう」
「ふむ。今の所は厳しいところだ。今の所駿河からの大きな動きとかはないの?」
駿府が鬼の手に落ちているなら、そこにいた武士が鬼に取り込まれている可能性大だ。東海一の弓取りの異名を持つ今川家だ。越前よ
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