二十一章
鬼退治前
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国とまで噂される理由は、まさにそこにあるのでしょう」
武田の強さは力以外にあると言っていたが、まあ黒鮫隊は別次元に強いからな。力もそうだが情報も更新しているし。
「ふむふむふむー。おまえたちなかなか見所があるものたちら。人は石垣、人は城。お屋形様のこの言葉を、皆れ守って力を合わせているからこその武田軍団なのら!」
「そういえばそれ、春日も言っていたな」
「そうですね。国を守るのは兵や軍ですが、突き詰めて言えば、その兵や軍を司る人物もみな人。人こそ国を支える石垣であり、城であり。・・・・財と思え」
「・・・・鎌倉以来の名家・・・・と言えば聞こえは良いですが、ぼんくら揃いの古ぼけた棟梁が多いなか、武田晴信殿のこの言葉は、やはり尋常ではなく思いますね」
尋常ではないけど、俺らにとってはどうなんだろうな。俺達は軍人であり独立部隊であり、それを仕切っているのがこの俺である。それと同時に神の頂点とも言われている創造神だ。まあ偉いかどうかは俺には分からないが、他の神々には偉いらしい。
「そうなのら!われら武田は、光璃様という稀代の名君を擁す、日の本一の国なのら!」
よほど自分の国に誇りがあるのか、兎々は小さな胸を一杯に張っているが、創ったのは俺なんだけどな。
「・・・・らのに、お屋形様はろうしてこんな、れくのぼうを・・・・」
そこから俺を見た瞬間テンションが下がる。本来ならハリセン一発だが、まあしょうがないのかもしれない。
「お屋形様には、我らには伺い知れぬ深いお考えがあるのですよ」
「そうそう。お屋形様が決めて間違ってた事なんて、一度もないんだぜ?」
そんな話をしている俺達に声を掛けたのは、兎々と同じく完全武装した、二人の女の子だった。一人は大人しそうな感じで、もう一人は見るからに武闘派と言う感じだ。
「心!粉雪!」
「それより、兎々ちゃん。春日さんがお待ちでしたよ」
「ななななな・・・・・・春日様が!?」
春日って、確か最初に俺達を案内してくれた人だったよな。四天王の一人だったか。兎々のビビりようでは、兎々から見れば相当格上なんだろうが。俺から見れば格上という感じはしないな。
「それじゃ、先に行くんだぜー」
「ああ、待ってよこなちゃん!」
そう言って、心と粉雪の二人は廊下を先に行ってしまった。兎々の態度的にあの二人が四天王の残りの二人なのだろう。
「ちゃんとついてくるのら!」
「ああ、おい。ちょい待てや」
慌てて駆け出す兎々について、俺達も廊下を走るが、案内するように言われて俺達を置いて行ったら、それこそ春日に怒られると思うが。お、今最新の情報が入ったが鬼は殲滅したようだ。今はIS部隊を鬼に見立ててコスプレをしているそうだ。まあ全身
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