二十一章
躑躅ヶ崎館×綾那の蜻蛉切り
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る、という事ですか?」
「そう思っておいてもらって構わん。・・・・少々立て込んでおってな」
「俺達は疲れているから、それについては助かる」
まあ今は考えても仕方がない。身体を休むのは最優先だ。詩乃たちも疲れているし、何かあったとしてもトレミーからの報告を待つしかない。鬼が出たとかね。
「そう言ってもらえるならかたじけない。では、部屋をご案内いたそう。ついて参れ」
館の中に入ったあとに部屋に通された俺達。
「・・・・では、ごゆるりと」
そう言って春日が部屋を去ってしまえば、残されたのは俺達のみ。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しばらく黙っていたけど、辺りから物音一つ聞こえない。警戒はされているけど、今すぐにどうこうというわけではなさそうだ。とりあえず防音結界だけ張っておこう。
「とりあえずは一息つけそうだな」
何も進展はしないが、床に腰を下ろせば問題はなさそうな感じだし。
「そうですね・・・・」
「ここで一緒に寝起きすることになるのでしょうか」
「たぶんな」
まあ愛妾といっても妻だからなのか全員連れてきたのだからそうなるよな。
「少々恐いですね」
「まあな。一応今してる会話は外には漏れてないから大丈夫だろう。それに一つに集めて見張るという事はまとめて処分しやすいという事か」
「はい。その通りですが、一真様の結界のおかげなのでしょうか」
「まあ、外の警戒はした方がいいかもしれませんね」
「むふー、大丈夫なのです!そんな事される前に、綾那が武田の人達全員、殺ってやるですから!」
「得物もないのに、ですか?」
「蜻蛉切り、ちゃんと持ってるですよ?」
「え?でも・・・・」
「得物は取り上げられたが、幸い俺のは取り上げられていない。それに皆の武器は夕霧が持って行っただろうに」
一度だけ俺のホルスターにある銃に触れようとしたけど弾かれたし、一度剣を出して渡しても俺の手に戻ってくる。それに空間にしまっているからいつでも取り出せるし。
「一真様のは特殊でも、歌夜さんの槍とまとめて運ばれたのだと思いましたが・・・・・」
あのバカデカい槍をしまえるスペースは空間しかないはずなのだが。
「私の槍はそうですが・・・・綾那の蜻蛉切りは、一真様みたいに特殊ですから」
「特殊とはどういう?」
「ええとー、確かこの辺に・・・・」
何やらブツブツと呟きながら、綾那は懐に手を突っ込むと・・・・。
「じゃーんです!」
そんな効果音と共に懐から出した手には、綾那の得物である蜻蛉切りの姿があった。
「マジ?」
「ど、どこをどうすれば・・・・」
「綾那の蜻
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