二十一章
選抜メンツ
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ぁ!」
「か、一葉様・・・・」
「はてさて。梅殿もひよ殿も一真隊きっての逸材ではございますが、人脈や血統、立場もろもろを鑑みても、一葉様に及ぶものではございますまい」
「幽、貴様なぜ邪魔をする」
「邪魔などと。現状を鑑みた上での最良の人選でしょう。というか、これ以外に選択肢などありませぬ」
「そうですわ。私も蒲生の家には誇りを持っておりますが、関東管領の長尾殿とも歩みを共にして動く場がある以上、蒲生には荷が重すぎます。・・・・ですから、私はその分、一葉様の補佐をいたしますわ」
「梅・・・・・」
「近江の名門、蒲生家の一員として・・・・ハニーが私にお望みになるのは、そこですわよね?」
「梅ちゃん・・・・。でもホントは、一真様と」
「それは皆さん同じでしょう?もちろん、一番ハニーにご一緒したいと思っている気持ちまで、譲るつもりはございませんけれど」
「・・・・ありがとな」
そう言うと俺は梅に頭を撫でてやった。
「ふふっ。なら・・・・もう少し、撫でてくださいまし」
「うむ。一葉を支えてあげてくれ」
手の中には、梅の柔らかい巻き髪の感触を刻み付けるようにする。今はこれが精いっぱいだ。
「むぅ・・・・。梅にそう言われては、余もそうせざるをえぬではないか」
「・・・・それがしもお側におりますれば、今は我慢です」
「だったら、雀たちもですかねー。お姉ちゃん」
「・・・・・・・・」
「まあ、肝心のお給金は公方様からいただいてますしねー。金の切れ目が縁の切れ目だよね!」
「それを言われると、足利家としてもいつ縁が切れるか分かったものではありませんな」
「・・・・・・・!」
「何だか烏さん、全力で否定してらっしゃるみたいですけれど?」
「まあそういうことにしておくか。雀たち八咫烏隊も本隊の力となってくれ」
八咫烏隊の本領は、身軽さを生かした狙撃だ。もちろん黒鮫隊も狙撃には自信があるが、八咫烏隊無しだと本隊の力が失う。鉄砲隊は八咫烏隊とセットにした方が力は出ると思うし。それに甲斐に行っても補給はないと思うしな。
「やれやれ、おぬしらもか・・・・。仕方がないの」
「幽もありがとな」
「それがしは結構ですから、その分、公方様に構ってあげてくださいませ」
「そうするよ。一葉もそれでいいな」
「主様の期待を一番に受けるのは余じゃからな。忘れるでないぞ・・・・?」
「といっても愛妾だから序列は関係ないからな」
そう言ってあげてからまた頭を撫でてやった。正室だったら答えるが、正室は奏なんでな。
「桐琴たち森衆も残ってくれ。理由は分かるよな?桐琴」
「ああ。ワシらが離れると森一家の兵を仕切れるのはワ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ