ニ十章 幕間劇
別れの夜
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屋全体に防音結界を張ってから情事を開始した。最初は抵抗されたが、これも夫婦の営みになると言ったら抵抗しなくなった。胸を揉み前戯をしてからの挿入。処女をもらった後に中出しをした。そして浄化をしたあとに双方とも服を着始めた。着終えるとまたキスしたときと同じように抱きしめていた。防音結界を解除したら、遠くから宴の喧噪が聞こえてくる。今頃一真隊のお別れ・・・・・違った、壮行会も最高潮を迎えているのだろうな。
「・・・・・一真」
「なんだい?」
「向こうは随分賑やかみたいね」
「そのようだな。行ってみるか?」
俺のその問いに、美空からの答えはない。ただ寄り添った小さな頭が、ふるふると横に振られるだけ。
「そうか」
「一真は行きたい?」
「俺は未来の奥さんの側にいたい」
「あそこにもたくさんいるんじゃないの?彼女」
「それはそうだが・・・・今は、美空だけの彼氏でいたいんだよ」
「他の彼女を抱いてるときも、同じ事を言ってそうね」
「・・・・見下すかい?」
「・・・・いいえ。今は私だけで十分わよ」
「そうか・・・・」
寄せ合った温もりは、情事後なのに暖かい。それを俺は優しく抱きしめる。
「一真」
「何?」
「前にあなた、好きの反対は何かって聞いたわよね。・・・・覚えている?」
「忘れるわけないだろう」
この事については十七章幕間劇だったかな。そこで語られるはずが、カットにしたところだ。カットしたが、俺と美空との記憶にはある事だし。
「一真は好きの反対は無関心だって言ったけど・・・・。やっぱり、好きの反対は嫌いだって思うわ」
「そう?」
「この気持ちが嫌いと同じ所から生まれてるだなんて・・・・思いたくないもの」
「・・・・そうか」
愛も、憎しみも、強く深い。それが長尾景虎・・・・美空だと、前に誰かが言っていたな。そんな彼女だからこそ、根源を同じくする二つの想いはどちらも等しく強いんだと思うが。それを認めたくないのも美空であろうな。でも今の美空なら姉とも仲良くはできそうだけど、今はよそう。この話をすると不機嫌になるからな。それに家族は空と俺って言いそうだ。
「結局私も、妾になっちゃったのね」
「今更だなそれは。不満なのか?」
「不満なわけじゃないけど・・・・何でこんなのと、は思うわ」
「こんなのとは失礼だな」
「厳しい判断をしたとか言ってたけど、あれでしてるつもりなの?何か捨てなきゃいけない所を、何も捨てないで繋ぎとめようとしている。衆生全てを救うなんて、神か仏の所行じゃない。そしてそんな事・・・・本当は神や仏にだって出来やしない」
「帝釈天を呼べるのに?それに神や仏にだって出来ないことを俺は出
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