ニ十章 幕間劇
別れの夜
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一真さん」
「どうした?柘榴」
「身体の方は大丈夫っすか?あと一真さんはホントに甲斐に行っちゃうんすかー?」
「ああその事か。身体なら問題はないよ。一応見てもらったけどな、それに俺達がここにいても越後の火種になるだけだ」
身体の方は問題ないが、俺があの部屋から出たあとから長尾勢の者たちを見ていないからか。まあ美空や越後も気がかりだが、俺が何とか出来る問題もないが俺たち黒鮫隊が武力介入はしないつもりだ。しちゃったらもっと悪化するだろうし。
「んー。柘榴は一真さんが火種になるのは大歓迎なんすけど。川中島、むしろ望む所っす!今度こそ勘助と決着つけてやるっすよ!」
「柘榴個人は良くても、それで兵や将を失うだろ。武芸の試合ならともかく、戦争は起きない方がいいだろ?」
「まあ、それはそうっすよねぇ・・・・。でも、一真さんや梅や幽がいなくなると寂しくなるっすよ」
「あれ。梅ならともかく、柘榴と幽はそんなに仲が良かったのか?」
梅と仲良くしてるのは知っているが、幽とはそんなところは見ていないが。
「あいつらとは、和歌と茶の湯けっこうやるっすよ」
「和歌に茶の湯!?」
おいおい。
「柘榴が、和歌に茶の湯だと?」
幽は何でもこなす事は良く知っているし、梅は牡丹なところもあるけど基本的には万能タイプと言っていいのかは知らんが、柘榴が和歌!茶の湯!絶対合わねぇーと思ったのは俺だけだろうか。
「なんかものすごく馬鹿にされた気がするっす!」
「じゃが、おぬしが和歌を嗜むとは知らなんだ。幽の奴、面白そうな事に限って余に内緒にしおる・・・・」
「和歌や茶の湯くらい武士の嗜みっすよ。ねー、一真さん?」
「俺は武士ではないから、そんなのなくてもいけるが。まあ嗜む程度ならな」
「一真様は武士ではなく神様ですからね。ですが、武士としてはその程度の心得はありませんと。ねえ雫」
「そうですね。一葉様もお得意でしたよね、確か」
「嗜み程度にはの。じゃが主様もいけるクチじゃなかったかの」
まあな。あのときはスマホで見たらいいのがあったから、和歌を言ってみただけで。和歌の知識は全然だ。あと茶の湯も作法はある程度知っているが、ほとんどしていない。
「・・・・たのもー」
「あれ。松葉っすね。どうしたっすかー?」
「柘榴もいた。丁度良かった」
「何かあったのか?」
「秋子が宴を開くから出ろって」
「一真さん達の別れの宴っすか?」
「違う」
「まさかとは思うが、戦の前に宴をするんじゃ?」
あの場では俺が武田のとこに行く事を納得していても、後でやっぱりという可能性もある。
「さ、さすがにそれはないと思いますが・・・・」
「
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