ニ十章
二択の選択×この先への道
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地面からの登場によって大勢の犠牲が出た。もう負けられないのだ。それにもし武田も仲間になってくれたら、尾張、美濃、近江、山城、大和、遠江、三河の他に、越後、多分越中も。ゴホゴホッ、そこに甲斐と信濃も入るととても大きな同盟圏が出来上がる。日の本の戦乱を治めるには充分な勢力になるし鬼の事がなくなれば、戦わずになると思う」
「戦わずにねえ。・・・・人の欲望は果てしないものよ」
「それは承知している。では一つ聞くが、何のために天下を取るんだ?将軍になりたいのか?」
「そんな事か?将軍職など欲しければいくらでも譲ってやるぞ?」
「今の将軍の座を欲しがる物好きはいないでしょうな」
「・・・・私もいらない」
一葉はつまらなそうな顔をしていたけど。
「ではもう一度聞く。美空は何で天下を取りたいのだ?」
「そりゃ、天下を統一しなければ戦いが・・・・・」
「そういうことだ。戦いが無くならない。戦が長引くほど、力無き者たちは死んでいく末路だ。だから、一時も早く平和な世にしたいと国持ちの者たちはそう考えるだろうな。そういう考え方ではなく、手を取り合えばいいのだ。今はもう一歩進めるかどうかな感じだけど」
久遠に一葉、眞琴、そして美空。国持ちの者は今まで見てきたが、皆それを目標にして天下を目指している。久遠が美濃を手に入れたのは国を預けていた利政との約束を果たすため。一葉や眞琴も鬼の脅威として全力で戦っていた。
「・・・・そういうのは鬼を倒した、ゴホゴホッ、その後だ『隊長、後の事は私にお任せを。隊長が何を言いたいのかは、プライベートチャネルで言ってください。私が代わりに発言しますから』そうか」
俺は口を閉じてから、沙紀は口周りにある血を拭いていた。ひよやころは床にあった血を拭いていた。そして何を言いたいのかをプライベートチャネルで言う。
「簡単に言うが、案はあるのか?」
「そうですね。同盟した同士で商圏を作るとか、技術共有させるとかですね」
「商圏ですか・・・・ふむ・・・・」
それが出来れば、どこかで足りない物、どこかで多いものの融通が利くようになる。
「例えばそうですね。沼を田んぼに切り開く技術をどこかで教えてもらえば、越後は天下一の米所になります」
「越後が天下一の米所・・・・夢みたいな話っすねぇ」
「天下取りだって夢ではありませんか。それの現実にするのために皆さんは頑張っているのでしょ?なら、隊長が考えている事も現実にすることが出来ます」
「・・・・・・・」
「だからそれを見つけるために隊長は武田に行きますが、詩乃さんはどう思いますか?」
と沙紀は詩乃に問うた。するとすぐに答えが返ってきた。
「私はどこまでもあなた様に付いて行きます」
「詩
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