ニ十章
二択の選択×この先への道
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い所ですわ」
「そういうことのようですね。親を追放し、甲斐の実権を握り、有力豪族の多い信濃を制する事が出来るということでしょうね」
第三者の声が聞こえたので振り向くとそこには沙紀がいた。なんでも典厩との会談のときからずっとそこにいたらしい。そして帝釈天の代わりに膝枕をして一真の様子を見にきたらしい。あと怒る理由もすでに黒鮫隊の者たちは全員知っていると言った。あと帝釈天によると他の神もさぞお怒りのようだ、冥界にいる神や僕とかも。
「それはありますな。晴信殿は、理知に富み、仁義を備えてはいるものの、敵対者には冷酷で容赦しない、苛烈なお方だと聞いております」
「つまり頭が良くて、優しくはあるが、厳しいときはとても厳しいということですか」
「人の上に立つ者としては理想的な人物像じゃな。まあここにいる主様もそれに当てはまるが」
「で、その人がお頭を欲しがっている・・・・」
「何でまた・・・・?」
「それは俺が聞きたいくらいだ・・・・」
「主様、気が付いたようだな」
「ああ。すまない。俺のプライドに傷が入り、怒りにあふれてたようだ。それより武田の間者なら俺達が調査したときにはもういたようだが」
俺達が調査したときにいたあいつは典厩と言ってたしな。あとは俺を欲しがる理由までは分からない。あとまだ沙紀の膝枕で横になっている。先ほどの怒りと負のオーラで相当力を使ったそうだ。たく、俺も黙っていられないかったけど。結局暴走をしてしまった。
「それだけ一真様を重く見ているという事でしょう」
「ああ。そうだな」
「少なくとも、一真がいなかったらまだ春日山はおろか、空や愛菜も取り返せていなかったと思うわ。あの性悪足長の事だから、その隙に根知か魚津くらいはかすめ取ろうと狙ってたんじゃないかしら」
根知・・・・越後から仁科口を経由して信濃に通じる道を守る城。
「恐らくは。しかし領を狙うどころか、長尾勢は空様と愛菜さんを取り返し、あまつさえ春日山まで陥落寸前」
「・・・・それで、ハニーに気付いたという事ですの?」
「想像ですが。・・・・さらに調べれば、美空様をお助けする謎の勢力は、どうやら織田勢とも関係があるらしいと分かってきた」
「あんたたちが自分たちの名を名乗って、空たちを攫ってきたりするからよ」
「それはお互い様だろうが」
美空の許可なしでは繋ぎが取れない状態だったのだから。
「もう過ぎた事っすよ。言い合っても仕方がないっす」
「ざ、柘榴に仲裁されるなんて・・・・」
「柘榴に仲裁されるようじゃ、おしまい」
「え、いや、ちょ・・・・なんかバカにされたっす!?」
「いずれにしても、田楽狭間の天人の噂や此度の活躍、そして織田の縁者なら、上
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