ニ十章
武田への対策
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方法というのも探した方がいいのではないのか?」
「・・・・ふむ」
「主様の言う事にも一理ある。この場におる者は、多かれ少なかれそのような所があるにせよ・・・・」
「俺だって色んな事があったから、ここにいるワケなんだし」
久遠の縁談避けとして、久遠の妾いや恋人になって。俺の使命もあるけど鬼の戦いになって、真の姿も見せてしまったけどね。それとここにいる護法五神も俺の嫁だ。
「俺は無論ここにいる妾も大事にしたいとは思うが・・・・」
「・・・・・・・」
黙ってしまったが、俺もまた考えなければならない。今は一本道でも人には必ず分かれ道があることを。俺は仲間やここにいる神たちに支えながら進んできた。間違いはないはずだけど。
「して、美空よ」
「何よ」
「・・・・お主はどうしたい?」
「・・・・・・・・」
「戦況を有利にするために主様に添う。その判断は間違ってはおらぬし、余も反対などせぬ。鬼との戦う力が足らんのも事実じゃしな。そのために甲斐を押さえる必要があるというのなら、幕府の名でも何でも好きに使えば良い。それに主様はそういう美空も受け入れ、包み込んでくれるであろうし、このように甘い事も言うのも年長者としての判断として言ったのではないのかと余は思うぞ。あとそこにおる護法五神も主様が創った仏でもあるしの。・・・・あとは、美空次第じゃ」
「・・・・見透かしたような事を言うのね」
「伊達に主様に侍っておるわけではないぞ?それに将軍としてお主よりも多くの奸物妖物の類も見ておるつもりじゃ」
「はぁ・・・・参ったわ」
「素直になれば良い。将軍家の娘を二人も娶った、余の自慢の主様であるぞ?」
「・・・・・一真」
俺をじっと覗き込むのは、美空の紅い瞳。白い肌と淡い髪に包まれたそれは、まるで氷の中で燃える炎に見える。
「何かな?」
美空が言いそうになったら、帝釈天たちは何かを感じとったのか、剣を抜き美空の首に寄る。俺を罵倒しようとしたらしいので、そうしたのだと。
「俺を罵倒するなんて百年早いぞ、小娘。どうせお人よしでバカだと言いたいのだろ。そんなのはもう分かっているわ。こちとら何千年生きているんだからな」
「一真様っていったい何歳なのですか?」
「あと純粋な方なのですね。それに帝釈天様達はなぜ剣を向けるのでしょうか?妹だけなら罵倒でも抜かないはずですが『こいつらはもう俺の嫁になったらから怒っているんだよ』なんと!」
「うちの御大将、こう見えて男にまったく免疫ないっすからねー」
「歪んでるから仕方がない」
「聞こえているわよ」
「若いってまぶしいわ・・・・」
「秋子さんババくさいっす」
「し、失礼ね!まだそんな歳じゃあ
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