十九章 幕間劇
祝杯×美空からの問答
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
青芋・・・・繊維素材として服や手拭い、紙や魚網などに利用された。
「ええ。京の三条西家には随分面倒を掛けさせられたけどね」
「青芋座の事まで幕府に言われても、どうにもならんわ。別に余が三条西家に青芋のお墨付きを与えておったわけではないのだぞ」
「・・・・なあひよ」
「なんですか?」
「大きい声では言えんが、青芋って何だ?」
「・・・・ご存じではなかったのですか?青芋というのは、私たちの着ている麻布の材料なんですよ」
俺達のだと麻は高級品だが、この時代では普通に作られているのか。俺らの服の素材はこの時代では違うけど。見た目は普通に見えるけど防弾防刃のだからな。少し脱線したがひよ達が着ている服の材料があおそというのか。
「それが越後の収入源なわけな。そんなに凄いのか?」
「・・・・凄いんですか?詩乃ちゃん」
ひよも良く知らないのか。焼き魚を食べていた詩乃だったけど。
「はいそうですよ。越後青芋は全国に出回っております。私たちの服も、麻の部分は越後青芋が使われています」
「全国規模なのか」
国一つ支える一大財源なわけか。
「その青芋座を仕切っていたのが、京の三条西家なんです」
「なるほど。解説ありがとう三人とも」
青芋座に全国規模の利権を吸い上げられていたら、生産者側の美空たちは冗談じゃないはずか。
「何コソコソ話しているのよ」
「ああ・・・・。美空たち、よくこんなご馳走がすぐ準備できたな」
青芋の話をすると怒られそうだから、もう一つの気になっていた事を言った。
「驚いた?」
「俺はあまりだが、こいつらは盛大に驚いているぞ」
「凄いです!びっくりしました!」
「一真は驚かなくて、一真隊の者たちが驚くのは何か矛盾しているわね」
「俺はというか、黒鮫隊の者たちは毎日こういうのを食っているから、あまり驚かないんだよ」
「一真様たちはいいですけど、もしかしてこんな美味しそうなご飯を毎日・・・・?」
「まさか。普段は一真隊に補給している食事と変わりませんよ。それより一真さんたち黒鮫隊の者たちが毎日のようにご馳走を食べていると言うのは気になりますね」
「左様!本当はもう何日かして使う予定だった所を、空様ご帰還の祝いと称してお振舞い!どーん!」
「何日かしてか。そこで宴をする予定だったのか?」
「いえ。戦を控えた数日は、美味しくて栄養のあるものを振る舞って兵たちの英気を養うのが、御大将のやり方ですから」
「それはずいぶんと上手いことだな」
俺達(黒鮫隊)は毎日美味しいご飯を食ってるし、鍛錬で力をつけたり士気を上げているからな。
「それに、食事が豪華になると戦が近いのだな・・・・という
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ