十九章 幕間劇
祝杯×美空からの問答
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ーーーーっ!」
「どやじゃありませんっ!何をしているのですか!」
「愛菜はいま、まさしく親子愛を妨げる者達をその身をもって盾としていた所!愛宕にまします神々もご照覧あれ!我が名は樋口愛菜兼続!愛に生き、愛に死す『パシィィィィィィィィイン』うぅぅぅぅ」
「やかましいたらありゃしない!おい、秋子!何とかしろ。ウチの護法五神も少々お怒りのようだぜ」
「申し訳ありません、一真さん。そこに座りなさい!愛菜!」
「うぅぅぅ・・・・。お、おぅふ・・・・」
「まったくもぅ・・・・。一真さん達は、御大将がお呼びになったお客様です。この間のお礼を言うならまだしも、そうやって邪魔をして・・・・」
「で、ですが母上・・・・愛菜は・・・・」
さすがの愛菜がまともに話を聞いて、反論しようとしている。さすが親子だな。俺のハリセンを受けてもまともに聞かなかったこいつが。帝釈天たちも怒りを納めてくれた
ようだ。
「ですがも春日もありません!そもそもこの間の春日山が落ちた時も・・・・」
親子喧嘩はこうではなくてな。小夜叉もそう思ったのか、止めようとしないで静観している。
「本当に心配ばかりかけて・・・・うぅ・・・・ぐす、ひっく・・・・・」
親子喧嘩の最後はこうなるわけで。いつの間にか仲直りするんだよな。俺と奏は喧嘩はしないし優斗もだ。ヒートアップした秋子の目元からは涙が。
「母上・・・・ぐす・・・・っ」
「愛菜・・・・無事で、本当に無事でよかった・・・・。うわぁぁぁぁぁぁん・・・・・っ!」
「母上ぇぇぇ・・・・っ!ひしーーーーーっ!」
「止めるのは野暮だったな。小夜叉」
「そうだな。母と喧嘩しても最後は仲良くなるからな」
俺のハリセンではまったく効果なかった愛菜だったが、普通に話すところはレアだな。
「あ、一真様」
「空。俺達は・・・・」
「はい。美空お姉様から聞いています。お姉様もお待ちですから、奥へどうぞ」
そして本陣の中に入って行った俺達。
「空。この間はお疲れさんだ。あれからは何か変わったことはないのか?」
「はい。あの時は、ありがとうございました」
「あの二人は放っておいて平気なんですか?」
「ほっとけほっとけ。子供じゃねえんだから、終わったら勝手に戻ってくるだろ」
「あの・・・・・愛菜ちゃんはまだ子供・・・・」
「大丈夫です。秋子も、本当は凄く愛菜の事心配していたみたいで・・・・戻ってきてからは、もう何度もああして叱っては泣いていますから」
「叱るのも愛情か」
「はい」
俺はそういうのはないからな。正直どうしたらいいかわからんし。でもああいうところが親子の仲の良い所なんだろうな。空が見せてくれた笑
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