十九章 幕間劇
礼拝
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天の使いで、久遠様の恋人でもいらっしゃるのに、お城に忍び込むわ、普段から冷静なのにどこか他とは違うように見えましたの。ですが、本物の神様と知ってからは、救世主なのかと思ったくらいでしたわ。久遠様にお会いしなかったらこうやって本物のでうす様にも会わせてくれないと思いましたし」
救世主ねぇー。まあ俺が捕虜なんてしなかったら、死んでたのかもしれないし。それに俺が神でも普通に接してくれるところが有難いことだ。
「そういえばこうやって二人っきりなんてあんまりないな」
「ですわね。それにこうしていると、自然とハニーの事を好きと言えますわ」
「俺も梅の事は好きだよ。こういうのはちゃんと言わないといけないなーと思っていたし」
「ハニー・・・・」
「だから、これからも俺のことはそう呼んでほしい」
「はい。・・・・やはりあの時、ハニーとお呼びしたいと思った事は、間違っていませんでしたわ」
で、礼拝を終えた俺と梅は外に出た。ヤハウェとデウスは神界に戻して、ここに祀られている者は人には見えないようにした。あといつでも神界に戻れるようにと。
「そうですわ、ハニー」
「何?」
「ついでだからお伺いしますけれど・・・・。あの時・・・・ハニーと初めてお会いした時、ホントに何もしていませんの?」
「今更だな。あの時はしてないよ。梅でも分かるだろう?」
「そうですけど。それ以外の・・・・例えば口を吸ったり、胸に触ったり」
「してないよ。気絶させたあとに俺の部下と鞠がいたのだから。桜花たちな。それにそういうのは、行為のときにしてるから」
「・・・・・まあ、確かに。あの時本当にしていたのなら手打ちにしていたと思いますわ。ですが、それだと今の私ではここにはいないかもしれませんわ」
確かにそうだな。もし俺ではなく他の誰かだったら一生男嫌いになってたのかもしれないし。
「この話はもうやめて買い物に行こうか?」
「はい。小夜叉さんに頼まれましたし、こうやって二人っきりになれたのは小夜叉さんのおかげですし」
「小夜叉にはお礼とかは言わない方がいいぞ。きっと『ちょろぎからンな事言われるなんざ、気持ち悪ぃ!こっちくんな!』とか言いそうだし」
「そうですわね。間違いなく言われそうですわ」
戦いの最中に礼を言うのは慣れていると思うけど、こういう方面での礼は慣れていなさそうだし。
「とりあえず行こうか」
「あ・・・・・」
「ん。どうした」
つい手を繋ぐ癖がついたんだったな。梅の手を握ったが、いきなりは失礼すぎたか。
「いいえ・・・・。なんでもありませんわ」
けど、梅は握り返してくる。
「さてと、空間から馬を出して行かないと、のんびりしてると夕方になって
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