十九章 幕間劇
礼拝
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それで勘弁してくれ」
「分かったよ。一真と仕合出来るならな。あとちょろぎ、一真が後で街に買い物に行くそうだから、護衛を頼むぞ。じゃあな」
と言って行ってしまった。俺が買い物に行くと言ったら、礼拝が終わったら一緒に行ってくれるとの事。梅について行ったけど。
「ここですわ」
「ここは・・・・・」
梅について行って数十秒で着いた。さらに詳細に言えば、角を少し曲がっただけ。
「ああ。なるほど、拝殿か」
「そうですわよ・・・・」
そして拝殿に入ったあとに、梅はその場でそっと跪き、両手を組んで静かに祈りを捧げている。
「・・・・・・」
拝殿は最初はホントにボロボロだったのを俺の力で復元というかちょっとしたリフォームをした。あと本当なら勝手に拝殿に入るのはダメだが、ここの神社の主には許可をもらっている。あと俺達が撤収したあとも綺麗のままにとっておく事にしたけど。で、俺は神の力を目と翼だけ解放し、梅の前にはこの神社の主と天守教の神とされているデウスを呼んだ。あと一応旧約聖書のヤハウェを呼んだ。神社の主とヤハウェは女神で、デウスだけは男神だけど。
「・・・・・・・」
梅は口の中で、静かに祈りの言葉を捧げている。よどみなく流れるお祈りだけど、何を言っているまでは分からないけど。デウスには分かるそうで。祈りを捧げられる側だからなのかなと思ったけど。ちなみに神召喚で実体化しているから、梅の目にも見えるけどまだ祈りが終えていないのか気付いていない。あとはここにいる一真隊の兵たちや将たちから聞こえる願いを受け取りつつ、それを叶えさせるために運気を少々アップしといてあげた。願いは、いろいろあったが、この場所を借りているお礼や戦いが無事に終わる事やこの地に住む者たち、いや日の本に住む者たちが静かに暮らせるようにとのこと。俺もだけど、生き残った者達で無事に美濃に帰れるようにとか、久遠にまた会えますようにと。まあ神が神に祈るのもおかしな話だけどな。
「・・・・・・・」
俺は梅の隣にいたけど、デウスたちは浮きながら梅の前にいた。梅の祈りはまだまだ捧げていた。拝殿のあちこちから穏やかな太陽光が俺の翼や梅の髪に受けて、きらきらと輝く俺の翼と梅の髪だった。梅を観察していると、表情は真剣そのものだけど、どこか穏やかな雰囲気も漂わせている。奉教人の名の通り、神の教えに身を捧げた子と思えてしまうほどだ。そう感じるのは拝殿は神聖な場所でもあるからなのかもしれないけど。
「・・・・どうなさいましたの、ハニー。その目と翼は?」
「お祈りもいいけど、目の前を見てごらん」
と言って梅は俺が指差したところを見たら驚いていたけど。祈りを捧げる前はいなかったけど今はいる存在を。
「このお方は神社の主ですわね。そしてこ
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