十九章 幕間劇
疑似奥さん体験
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っと開いた。
「・・・・申し訳ありません」
「・・・・雫か」
何となく分かっていたけど、雫か。こういう場面に覗きに来るのは、梅か一葉だろうし。あの二人は隠れるより堂々と見るかもな。そのときはそのときでドライグやペルセフォネが威嚇していると思うけどな。今の所料理作れるのは俺とひよ、ころ、幽あたりだろうし。なるほど、さっき言っていた企みって。
「確かに誰にも迷惑の掛からない企みではあるな」
あと俺には言えないと言う理由も分かったし。
「ご慧眼、恐れ入ります」
「ということは、幽ところは、詩乃に教え疲れたということか」
「はい。既にお休みかと。・・・・起こして来た方がよろしいですか?」
「別にしなくていいよ。企みにしては悪い事ではないから、ゆっくり寝かせといてやれ」
謎の企みというのも分かった気がするし。
「で、今更だけどなぜこんな事を?」
「はい。詩乃、一真様がいつも料理をしてくれますけど、正式に妻になったら手料理を覚えるためだと言っていました」
「なるほど。確かに俺の妻で料理できるのは大半が出来るからな。一真隊は料理が出来る者が多いような気がするけどな。じゃあ、この干物や豆腐も」
「小波さんやひよさんも調達を手伝って下さいましたよ」
干物を探すひよについては絵になるが、小波が豆腐を越後の山野を駆け巡るのが現実なのか。
「で、実際の調理指導は雫たち三人ということか」
「私はほとんど見ていただけなのですが・・・・。成果がどうだったか、幽さんところさんに見届けるよう頼まれて、こうして」
「そういうことね」
「あと、見届けると話したら・・・・」
「他に誰に頼まれた?」
「ひよさんと、一葉様と、梅さんと、小波さんにも・・・・」
「おいおい。相棒の主要面子じゃねえかよ」
「あと綾那ちゃんと歌夜さんも・・・・」
「ドライグ、本当に一真隊全員だな」
「・・・・それでは、私はこれで失礼します。皆さんには、大成功だったとお伝えしておきますので」
「そうか。協力をした者は感謝すると伝えろ。雫も含めて俺の未来での自慢の奥さんとな」
「は・・・・はい。承知致しました。それと・・・・」
「雫がいた事は、詩乃には内緒な」
まあ、俺も裏情報を知っていて接する訳にもいかないし。あとドライグが変な事を喋りそうだから、俺の中に戻った。空っぽの皿はトレミーの台所に置いといた。ペルセフォネは喋れないから問題ないだろうし。
「はい。よろしくお願いします」
そう言い残して、雫は静かに部屋を出て行った。
「遅くなりました」
詩乃が台所から戻ってきたのは、雫が姿を消してから少し経ったときだった。
「別に気にし
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