十九章 幕間劇
疑似奥さん体験
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「一真様・・・・。おはようございます・・・・一真様」
「ああ・・・おはよう詩乃」
「今日も良いお天気ですよ?」
「そうみたいだ・・・」
「一真様。はい、濡らした手拭いです」
「ありがとよ・・・・」
冷たい手拭いを渡されて、顔を拭く。本当なら直接水で洗顔剤を使って洗うが、ここは越後であるからな。見渡せばここは一真隊の長屋ではなく春日山神社の一室である。あまりにもボロかったので、リフォームしといたけど。布団や畳を新品同様にしたし、神社内を一掃させたからな。おかげで神社の主である神仏は喜んでいたけど。
「こうやって起こされるのは久しぶりだな」
「そうですね。あの頃のときは一真様の料理が食べれましたし、一発屋の焼き魚も懐かしいですものね」
「最近料理してないからなー」
まあ、ここでは作っていなくともトレミーに戻ればたまに作っている訳だけど。
「一真様の料理までとはいかないですが、朝食は用意してありますよ」
「マジ?」
詩乃が料理するところはほとんど見ないからな。最近始めたのだろうか?
「すぐに支度いたしますから、一真様は目覚ましがてらに辺りを回ってきて下さいませ」
「そう?なら、そうさせてもらおうか」
で、その辺を歩いていると久々に俺の相棒が声をかけてきた。
『おはよう、相棒』
『ドライグか。最近出番なんてないからな、久々に外に出そうか?』
『そうしてくれると助かる。寝てばかりだと体がなまるからな』
「じゃあ来い!ドライグ!」
手をかざしたら、魔法陣からドライグが現れた。そういえばヴァーリから返してもらったときから出してなかったな。で、しばらく飛んでくると言って飛んで行ったけど。
「ふぁあ・・・・」
「どうした?二人とも」
危ない危ない。ドライグを出してた辺りに出くわしたらパニックになるかもしれなかったな。といっても二条館襲撃のときに見てたと思うから大丈夫なのかもしれないけど。
「ああ、おはようございます一真様」
「これまたお早いお目覚めで・・・・ふぁあ・・・・」
「二人とも眠そうだな」
「はい。昨日は、その・・・・」
「不寝番だったもので」
「お疲れさん。というか、幽も?」
足利衆の不寝番は一真隊や森衆と持ち回りだが、幽まで不寝番してるというのは初めて聞いたな。
「ああ、その・・・・」
「公方様に押し付けられ・・・・もとい、任されましてですね」
「一葉も不寝番してるの?そんなのは初耳だが」
戦時ならともかく、こんな時に不寝番なんて報告は聞いてない。
「ええ。まあ、そういう事にして頂けると・・・・」
「相棒」
と幽が言ったあとに、こちらに飛ん
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