十九章
人質解放×脱出
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!」
「承知!」
「分かりました」
そしてころも馬に乗ったら勢いよく鞭を一つ入れた。
「逃げ道も確保済みか?」
「一真様たちが上にあがった後、ころさんと大地さんと海斗さんで退屈してたので」
そう言って微笑む歌夜の言う通り。ころたちに先導されて飛び込んだ森の中は、大きな枝が切り払われていた。これなら楽だな。
「・・・・良い仕事をしたぞ。諸君!」
と俺達が撤退している間に小波は長尾勢の陣にいた詩乃に連絡をした。
「美空様。小波さんからの連絡が入りました」
「なんて?」
「ひとまず第一段階は成功です。現在、一真様は空様、愛菜さんをお連れして春日山を脱出し、一真隊との合流地点に向けて崖下から逃亡中との事」
「良かったの、一真・・・・」
「す、すごいっすー!あの一真さん、ほんとにやっちゃったっす!」
「信じられない」
「・・・まだよ。まだ安心出来ない」
「そうですね。一真隊も動いてますが、合流には今しばらく時間がかかるでしょう・・・・」
「なら、柘榴たちが拾いに行くっすよ!」
「それはダメよ」
「なんでっすか!空様と愛菜もいるっすよ?」
「今の所、一真様達はただの賊の群れです。ゆくゆくは合流という流れになるにしても、こちらが戦闘中に動くのは、少々、不自然すぎます」
「ええ・・・・。無事に合流出来れば良いのですが」
「それに、こっちも良い所だしね」
「あー。まあ確かに。でも、ぼちぼち向こうも撤収始めているっすよ。どうするっすか?」
「いくら相手がバカでも、一度釣った城方をもう一度釣るのは難しいわ。かといって、城を包囲する兵力も無ければ持久戦をして良い状況でもない・・・・」
「南の武田が動いている情報も入ってきておりますし」
「この面倒な時に・・・・分かってやってるのを分かるようにしてるのが、陰険ここに極まれりって感じよね」
「この辺りで御大将とガチでやり合える、唯一の大将っすからねー。でも一真さんなら簡単って言っちゃう気がするっすー」
「さっさと春日山城を取り返す」
「詩乃さん、何か良い案はありませんか?」
「そうですね・・・・」
「・・・・ねぇ、秋子」
「・・・・その声音は、何か思いついたのですね。・・・・突拍子もないことを」
「そんなことないわよぉ。ただ、一石二鳥・・・・ううん、三鳥か四鳥か、そういう案」
「嫌な予感しかしませんが、何でしょう?」
「ちょーっと派手に行こうかなーってね」
「派手ってどういうことっす?」
「三昧耶曼荼羅?」
「そっ。本丸ぶっ壊してやろうかなって」
「あのー。その前に使えませんよ、美空様のお家流は。今は一真様
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