十九章
人質解放×脱出
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なよな。たぶん、こいつが騒いでいても屋敷内部にいた奴らにとっては、これが通常運転だから日常茶飯事だったのであろうな。確認だが人質なのにな。
「えーと、君が空だよな?」
秋子も無視すればいいと言われているのでとりあえずこいつは無視。
「あ、あぅ・・・・」
なるほど。情報通りの人見知りだな。
「待て待てまてーーーーーーーーい!この愛菜の許可なしに空様に声を掛けようなどと千年早いですぞ!そもそも名乗りもせずにこちらの名だけを確かめようとするなど無礼千万!どーん!」
「はぁー。しょうがないから名乗るけど・・・・・」
と言おうとしたら割り込んできたのでむかついたからハリセンを準備させた。
「しかしこのような所に忍び込み、しかも愛菜たちの素性まで知っているなどと、他国の間者に間違いなし!何せ越後の軒猿は、忍び狩りは得意でも、このような潜入仕事はからっきし!これが越後きっての義侠人、樋口愛菜の名推理!『パシイィィィィィィィィィイン!』うぅ・・・何をするんですか、どや!」
「話を聞け。馬鹿者。だいたいお前に命令される余裕はない。というわけでしばらく眠っておけっつうの!」
「ぐへ・・・・無念なり」
「たく。いちいちうるさいんだよ。こいつは」
とりあえずこいつを気絶させておいた。首筋に手刀を入れたけど。
「おー。さすが一真様です!」
「ご主人様。今の内に空様に事情を話して撤退した方がよさそうかと」
「そうだな」
うまく気絶させたから、あとはそこにいる空だな。
「ねえねえ一真様・・・・」
「ん。何だ?」
「空って子も、気を失っているですよ?」
俺は空を見たら本当に気を失っていた。たぶん、愛菜をあっさりと沈められたのがショックだったのかな。その場に立ったまま、ぴくりとも動かずにいた。
「・・・・・・」
目の前で手をひらひらさせるが意識ないな。
「手間が省けたのです」
「まあそうだな。いろいろとな」
説明しようとしたがまあいいか。
「・・・・一真様。ご指示を」
「よし。とりあえず愛菜は綾那が、空は俺が背負うから脱出するか。小波は先導を頼む」
「分かったのです」
「承知」
俺と綾那は空と愛菜を背中にしょいだした。所謂おんぶひもである。本当は赤ちゃん用のを空と愛菜用に改良させた。これで暴れても大丈夫なようにする。
「それにしても、小波も大変だったのです」
「お分かりいただけますか・・・・・」
「まあ、俺もハリセンでぶっ叩くぐらいだからな」
「隊長のそれは畏怖しますよ」
「あとはどやー!ですよ。どやー」
「綾那、静かにしろ」
続きを言おうとしたら、足軽に気付かされてしまっ
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