十九章
人質解放×脱出
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くから聞こえてきた声だったが、人質が暴れているのか?
「・・・・何だあの声」
「綾那、何か嫌な予感しかしないです」
「隊長。俺もです」
「小波一人でこれだけやれるなら、綾那たちいらなかった気がするです・・・・」
確かにそうだけど、小波からのヘルプが来たからな。これは行ってみるしかなさそうだ。俺はスマホでこの屋敷の地図を見ながら進んでいく。
「貴様はどこの草だ。軒猿は我ら越後に属する草の名前!けれど、あいつらは忍び狩りや情報収集は出来ても、敵方の城への潜入工作などさっぱりなはず!どや!」
「・・・・どや?」
「ねえ、愛菜」
「あの、その・・・・」
聞こえてきた子の声には、あの時の偵察機で記憶したときの人質の声だ。
「綾那、蒼太、行くぞ!」
「はいです!」
「小波。無事か!」
小波の困った声のした部屋とスマホでの発信源がここだと判断し、俺と蒼太と綾那で勢いよく飛び込んだ。
「「あ・・・・・・」」
「ご主人様・・・・・!」
そこにいたのは小波と人質にされた二人がいた。
「あー。なんていえばいいのやら」
明らかに困った様子の小波の前にいるのは、ドヤ顔で立ちはだかった女の子と、その影に隠れるようにしているおかっぱの女の子二人組である空と愛菜だった。
「この二人が空と愛菜です?」
「呼び捨てとはなんですかー!ええい控えおろー!こちらに在らせられるのは未来の越後国主様、長尾空景勝様ですぞ!どや!」
さっきの傍迷惑な声の持ち主はこいつか。それに控えおろうとか言われてもこっちは神だぞ、控えるの逆じゃねのか。
「君が空で、君が愛菜か?」
「我が名は樋口愛菜兼続なり!直江与兵衛尉景綱の養子にして、空様の無二の家臣!どや!」
なかなかむかつく言動だな。原作は知っていたがいざ現物を見ると、腹が立つな。ハリセンでぶっ叩いていいか?こいつ。
「全ての人に愛を授け!空様に恋の心を捧げる、越後きっての義侠人!樋口愛菜とは愛菜の事ですぞー!どーんっ!」
「秋子の言った通りだな」
「変なのです」
「変ですよね」
「隊長、いつの間に出したハリセンをしまった方がよさそうかと」
あ、俺いつの間にかハリセン出してたらしいからしまっておくか。
「変とは何事ですか!愛菜の愛は心あるもの!変に心を足さなければ、愛菜の愛とは言えませんぞ!どやー!」
こいつはただのバカなのかアホなのか分からん。変に心を足しても変なのでは。
「あの、一真様・・・・」
「ああ。分かっている、小波は頑張った方だ」
「はぁ・・・・」
秋子から変人とは聞いていたのでどんなのかと思ったら語尾が変なのだけとは。あと人を指差す
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