十九章
静かな夜
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・・・・むしろ、私は鞠さんのように、一真様を守れると言い切れたり、素直に色々なことを言える所が羨ましいですが」
「鞠は考えた事をしてるだけなの。一真、そういうのを詩乃がしても・・・・きっと、嫌がらないと思うの」
「頭では分かっているのですがね。実行するのは、ひねくれ者の私ではなかなか・・・・」
「詩乃ひねくれ者なんかじゃないの。すっごく可愛いの」
「一真様と同じことをおっしゃる・・・・」
「鞠も少しずつ変わってきているの・・・・。きっと、一真や詩乃やみんなが、いろんな事を教えてくれるからなの」
「でしたら、すぐに私のようになってしまいますよ」
「ほんとに?」
「・・・・良い事ばかりではありませんが」
「それでもいいの。楽しみなの・・・・。ねえ、詩乃。今日は一緒に寝ていい?鞠、詩乃ともっとお話したい」
「ええ。・・・・私も鞠さんのお話、もっと聞かせて頂きたいです」
ということがあった鞠と詩乃であった。二人が一緒に寝て話をしているときに、前線基地である神社では。
「ん?どうした。雫」
あの後、一度トレミーに戻り隊員を選んでいた。今回は男性隊員は一真隊に崖登りの指導をしてもらうこと。女性隊員はISを身に纏って登っている最中に攻撃をされないように護衛をしてもらう。あと任務が終わった男性隊員を女性隊員が抱っこをしてトレミーに戻るようにしようとしているので、トレミー内にいるブラック・シャーク隊の中で、独身の者を選ぼうと思っている。実はというと、女性隊員の内100名は俺の妻だが、残りの100名は独身か、男性隊員と付き合っているとのこと。その中からロッククライミングと懸垂下降が得意な者を選んだ。そして選んだらその者たちを呼んで今回の任務内容を話してから解散になった。そしてトレミーから戻ると今に至る。
「あ、一真様・・・・」
「何をしているんだ。早く寝た方がいいぞ」
静かに月を見ていた雫。今回は詩乃がいないからプレッシャーなのか?でも一真隊に入る前は播州の知者として知られていたから、こういう場面はあったはず。
「ちょっと・・・・詩乃のこと、考えていまして」
「詩乃?それがどうかしたか」
「一真様は御存じですか?詩乃が一真様がこういった任務に就いたとき、夜にいつもこっそり泣いているのを」
「・・・・まあ知っているな」
寂しい思いをしているのは分かっていることだけど、いつも一緒というわけにはいかない。俺は自ら前線に立つ男だ、死ぬなんてことは考えた事ない。第一防弾と防刃のを着ているからな。でも、この間の潜入のときも泣いていたと聞いた。一緒にいた守護霊にな。
「武士の妻ですから、そういうものだと理解はしていると言っていました。そうならないよう万策整え
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