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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十九章
美空たちと合流
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たまにはゆっくりしてほしいんだけど。

「いずれにしても、こちらとしても美空様の移動位置を特定できないのは軍師の沽券に関わります」

「そうですね・・・・。偵察隊の調査箇所も、もう一度洗い直しましょう」

「そう言ってくれると助かるな。まあ俺達の技術よりこちらでの偵察隊で見つけてほしいしな。あと時間が経つと情報が劣化していく」

「もちろんです。お任せください」

詩乃達も力強く頷いてくれたけど・・・・。結局、俺達が美空たちの足取りを掴むまで、さらにまる一日を費やすことになった。

「・・・・そう。空と愛菜は無事なのね」

「そうなの!ころが確かめてきたの!」

ころや鞠の報告を聞いて、長い息を吐いた美空は、少しだけ肩の力を抜いたように見えた。

「実際のお姿の確認までは出来ませんでしたが、食事係の兵から話を聞きましたので確実だと思います。少なくとも私が逃げた時点では、お二人ともご無事なようでした」

「二人とも無事でよかったっす!」

「ですが、事態は我々の想像以上に悪化しているようですね・・・・」

「はい。青芋座が魚津に逃げ込んだため、ある程度の情報は御存じかも知れませんが・・・・正直、春日山の状況は想像以上に悪化しています」

「町の人も、みんな元気がなかったの・・・・。城の将にぶつかって無礼打ちにあった女の子とかもいたの」

「春日山の城下がっす?信じられないっす・・・・」

「それは本当の話だ。実際に俺たちの目で無礼打ちをされたからな。まあ無礼打ちをした奴は冥界に送っておいたけどな」

「冥界ってどういうことなの?」

「つまりだ、俺は神界と冥界の神または僕を召喚することが出来るということだ。神界なら例えば護法五神であるこいつらとか、冥界なら死神や魔族とかな」

俺の周りには、護法五神である帝釈天と四天王がいる。今は半透明だけどみんなに見えるようにしてあるけど。

「早く取り戻さないと、もっとひどくなる」

「城内の備蓄もその一覧を見て頂ければ分かるかと思いますが、こちらも十分とは言えません。油などの質も悪く、夜は城内の明かりにも不自由している様子」

「城の中もひどいものね・・・・」

「煤が多くて、部屋の中で使っていると煙たくなってくるんですよ。おかげで障子も所々黒くなっている有様で」

「あれは掃除が大変じゃぞ。こすってもこすっても落ちんと、二条の衆もよくぼやいておった」

「・・・・取り返したら、大掃除」

「まず取り戻さないといけないけどね」

小さく呟いて、長尾衆の諸君は敵の備蓄の記された資料をめくっていく。まあ、掃除もこちらがやるしな。城内一掃してやるくらいにな。

「でも五千も晴景様に付いたっすか・・・・。そっすか」


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