十八章 幕間劇
笑顔
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仕方がない。いつもヘラヘラしている忍者もどうかと思うし。
「木彫りの自分はこのように楽しげに笑っているというのに・・・・」
木彫りを懐から取り出し、悲しげに見つめる小波。
「それは俺が想像で彫ったもんだし、大袈裟にしてるところもあるし」
「ご主人様が見たいとおっしゃる笑顔とは、この木彫りのようにおおらかな笑顔ではないのですか?」
「木彫りの真似をしてまで笑えという意味ではない。小波の自然な笑顔が見たいんだよ。木彫りはあくまで小波に似せたものだし、今ここにいる小波自身が本物だ。小波が心から笑えたらそれが正解なんだと思うよ」
「ですが・・・・自分の中に笑顔が見つからないのです」
「時間をかけると自然にできるからな。焦るな、ゆっくりと見つければいいのさ」
で、しばらくしたら、また空気の読まない鱒がいたので生け捕りにしてから、こいつを食った。しばらく一人にしたいと言った小波は少し離れたけど。
「(胸が痛い・・・。でもご主人様のそばにいたい。もっと笑いたい。もっと褒めてもらいたい。今は余計な詮索はしないでおこう。ご主人様のために出来ることだけを考えよう。それが今の自分の幸せなのだから。好きですよ、ご主人様)」
そのあと聞こえたので、俺は結界を張りシてしまったけど。嫌がっている様子はなかったし。これで小波もやっと正直な気持ちを聞けたわけだし。そのあとは浄化をしてから、小波と話していたのであった。
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