十八章 幕間劇
柿餅
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。
「小波小波!あのお猿の服、まだ持ってないですか?」
「いつも持ち歩いているわけないだろうに」
「持っておりますが?」
「あるんかい!」
「こんな事もあろうかと・・・・」
こんな事っていったい何の事だろうな。ははは。
「ええと、これでよろしいですか?」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「そう!これなのです!」
けど、綾那がそれを高らかにかざしてみせるより早く・・・・。
「ねえ、小波。綾那のお土産の干し柿でお餅作ったんだけど、食べない?」
「は。いただきます」
「なんで無視するですかーっ!」
干し柿の餅を受け取った小波は、さっきまでと同じように姿を消した。
「・・・・もぅ。お猿、大人気でしたのに」
「あれはちょっといいかなぁ・・・・」
さすがに猿の着ぐるみには、歌夜も苦笑いをするだけだった。
「ふう。美味しかった」
「おそまつさまでした。もう少しありますが、幾つか持って行かれます?」
「ああ。食べてない皆もいたら、配って回るつもりでいいかな?代わりにこれを置いていくが」
空間から取り出したのは、さっきとは違うクッキーの皿を置いた。
「大した物でありませんが、それと一真様のお菓子はありがたくいただきます」
「そんな事ないですよ。綾那、歌夜のおやつがまた食べられて、とっても嬉しいです。一真様のも美味しいです!」
「そうだな。三日目の夜に歌夜がいないと寂しいとか言ってたな」
「い、言ってないですよーっ!」
「あれ、そうなの?」
「それは、その・・・・変な感じ、とは言ったですけど・・・・」
「言ったではないか。それと歌夜はどうだった?綾那がいない間は?」
「そうだなぁ・・・・。こっちには、詩乃さんや梅さんもいたし・・・・」
「えええ・・・・・そうですか・・・・」
で、結局のところ心配だったらしい。綾那も寂しくはないとか言いながらも心配だったと。そのあと、歌夜が礼を言いながら微笑んだから、綾那もニコニコになる。そうやって全力で否定しながらも歌夜の事を気にしている辺りは、この二人はまるで姉妹だなと思ってしまうほどだ。
「それじゃ歌夜。ごちそうさん。餅ありがとな」
「はい。一真様もお菓子ありがとうございます、また後で」
「お夕飯も、一緒に食べるですよー!」
「ああ。また後でな」
仲のよい二人に軽く手を振りながら、俺は縁側をゆっくりと後にした。で、そのあとトレミーに行きこのお菓子を配ったら好評だったのでぜひ作ってほしいと言われたので、暇だったら作ってやるよと言ったら大いに喜んだ男性諸君。なんでも懐かしいとか言ってたけど、あいつらどこ出身なんだろ
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