十八章 幕間劇
柿餅
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は見物に来てたし」
「綾那、そうやって足軽の人達と仲良くなるの、得意だものね」
「綾那、ああいう人達と話すのはとっても好きなのです。話しやすかったですよ」
「それで、二日目は上手くいったんだ」
「ですです!お客さんもちゃーんと拍手喝采ですよ!ね、一真様!」
「そうだな」
「鞠様もですけど、綾那くらいの子が兵になっているのは珍しいって、みんな目を丸くしてたです」
「珍しい・・・・?」
「この越後には綾那や鞠みたいに小さな武将がいないようなんらしい。柘榴や松葉も綾那よりは少し上だろ?」
「そうですね・・・・。三河だと、綾那くらいの小兵でも戦場に立つのは珍しくありませんが・・・・」
しかも天下の本多忠勝の槍捌きとなれば、拍手喝采も当たり前のような気がしてきた。
「その辺りは尾張も一緒だな。犬子や鞠もそうだし、八咫烏隊の二人もあまり変わらないもんなぁ」
外だと高下駄を履いてるからあまり小さく見えないけど、部屋に入ったら途端に小さく見えるからな。あの二人は。あと八咫烏隊の者たちもだけど。現代から見ればただの幼女集団だしな。
「むー。綾那、ちっちゃくても一人前の武士ですよー!」
「それは分かっているよ。大きい小さいは武士にとっては関係ないからな」
「ですっ!」
「でも、綾那のことだからただの演舞じゃなかったんでしょ?」
「もちろんですよ。お客さんに薪を投げてもらって、一本が二本、二本が四本、四本が七本・・・・ってやったです!」
途中まではよかったが倍にはなっていないな。
「後は、あれです」
「ああ、あれかぁ・・・・」
「あれ?もしかして猿か?」
「猿?」
「ああーっ。一真様、それは後で話そうと思ってたですよー!」
「じゃあ何さ?」
「熊です!」
「あれね」
放り投げた薪に槍を次々と繰り出して、それが落ちる頃には木彫りの熊が出来たというのだ。
「あれは確かに凄いが、歌夜は知っているの?」
「はい。あっという間に薪が熊になりましたから。松平家の宴の余興では、一番人気なんですよ」
「そういうのがあったのなら、最初からやればよかったのに」
「うぅ・・・・。綾那も道での芸って初めてだから、何をすればいいのかよく分かんなかったですよ・・・・」
「俺も芸をするのは初めてだったけどな。でもうまくいったからよかったけど」
水芸と炎による芸は炎と水の精霊によるものだから、うまくいくか分からなかったけどな。
「でも綾那、そういうのちゃんと覚えたですから、駿河を取り戻すときにはまた諜報活動するですよ!」
「その時が来たらお願いするよ」
「です!その時は歌夜も行くですよっ」
「
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