十八章 幕間劇
柿餅
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になっていましたから」
「確か美濃の干し柿って作り方が秘伝らしいな」
「はい。久遠様が作り方を教えろとお命じになっても、首を刎ねられても教えられないと答えたとか・・・・」
「そういえばその時は悔しいから倍注文してたんだったな。懐かしい」
「久遠様も葵様に気前良く分けて下さるものですから、綾那なんか、久遠様のことを一時期干し柿様なんて呼んだ事もあって・・・・ふふっ」
「あ、綾那、久遠様をそんな呼び方したことないですよ!干し柿のお方って呼んだ事はあるですけど・・・・」
「一緒だろ」
「ち、違うです・・・・」
まあ呼び方で怒る久遠でもあるまい。
「じゃあこの菓子もそのときに作ったわけなのか?」
「はい。干し柿も、たくさん食べるとその・・・・飽きるので」
「俺はあまり食べないが甘いと聞くな。それにしても歌夜が菓子作りが得意ということは知らなかったな」
「そうですか?自慢できるほど上手いわけではありませんが」
「だが、俺が達人級だというのは知っているよな?けっこう筋あるよ」
「ありがとうございます。一真様のお褒め頂けるなんて」
まあ俺も和菓子とかは作るけど主に饅頭とかだからな。隊員の中には食いたいという者もいるからな。男だけど。この時代に来てから食える物は限られているからな。だから、作りたいときに作らないとあとで食べたいと思っても戦のときだったら食えないしな。
「そういえば二人は何を話してたんだ?」
「綾那が春日山で何をしていたのか、聞いてたんですよ」
「ああ。綾那も活躍したもんなー」
「ですよー!一真様と鞠様と三人で、とっても頑張ったのです!」
「初日は失敗したけどな」
「え?そうなんですか?」
「綾那、芸人のはずなのに、何にもせずにただ手を振っていただけだったから」
「え?綾那、何それ。そんなの全然言ってくれなかったじゃない・・・・」
「あぅぅ・・・・」
「それどころか、初日から大成功で、拍手喝采だったって」
「初日に拍手喝采になったのは、俺の水芸と炎による芸と鞠の蹴鞠と舞だったから。綾那は途中からいなくなったし」
「えええっ。綾那、何やっているのよ・・・・」
「もーっ!一真様、そういうことは言っちゃダメなのですーっ!」
「正直に言わないとダメだろうに」
ぽかぽかと軽く叩いてくる綾那に苦笑しながら頭を撫でる。
「それに綾那がいなくなったのは、情報収集のためですよ!別に逃げ出したわけじゃないですっ」
「情報収集って、ご飯を食べに行ったっていうあれ?」
「ですよ!そのおかげで、綾那は槍の演舞するのを思いついたです!」
「徒士の人達と妙に仲良くなってたな。二日目か三日目
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