第四章
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奈である。彼女は友達と遊び終えた後ふと公園に立ち寄ったのだ。特にここに来る必要はなかった。気が向いたから来ただけである。そこで思わぬものを見てしまったのであった。
由美子と幸平のことは知っていた。だがそれを見てどういうわけか嫌な気持ちになった。まるで見てはいけないものを見てしまったかのように。
「何でだろう」
そう思うのが不思議であった。
「知ってるのに。こんなふうに思うなんて」
それが不思議なのである。前から知っていたことであり見ている筈なのに動揺を覚える。その動揺することすらどうしてかわからなかった。
「先輩と一緒にいるのは」
自分だ、と。そう思った。これも最近はよく一緒にいるのでいい筈だ。少なくとも今まではそう思えた。だがそれが違うのだ。急にそう思えてきたのである。
「私だけ・・・・・・って何考えてるんだろう」
その考え事態が馬鹿馬鹿しいものであった。だがそれが自分にとっては大事なのだとも思った。
「先輩にはあの人がいるってことはわかってるのに。それに」
ここで一つ大きな問題があった。
「先輩も私も同じ女の子なのに。どうしてこんなこと」
考えるのか不思議だった。女同士であるのに嫉妬するとは。それがどうしてかもわからなかった。
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