十八章
探索二日目×神の怒り
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・・・・・・綾那」
ここでもう一人止める人物がいた。鞠だ。
「いっちゃ、ダメなの」
綾那の前に静かに立った、鞠。
「鞠様・・・・・ッ!」
さっきまでの楽しそうな様子はもうどこにもない。俺を振りほどこうとして、鞠に噛みついてくるような勢いで、綾那は息苦しくなるほどの怒気を露わにしている。
「いっちゃダメなの」
そんな綾那と対照的に、鞠は静かに綾那を見つめる。俺は綾那を動けなくしてから、鞠にあとは頼んだといって姿を消した。そして、大閻魔化になって斬り捨てた男のところに行っていた。
「・・・・・・・・ッ!」
俺がいない間に、鞠の真っ直ぐな瞳で、綾那を捕縛していたが力が緩んでいった。殺気と怒気も封じ込めているから大丈夫だ。一方我は、切り捨てた男と切り捨てられた女の子のところにいた。これは許されないことだ、いくら正当防衛でも小さな女の子にまで斬るとはな。
「おい貴様。何したのか分かっているのか?」
「なんだお前は!旅人情風情が武士に逆らうのか!」
我の格好は全身真っ黒で、先ほどの服装とは違うし、声も変えてあるから問題はない。しかも、周りにいる町人にも我の姿が見えるようにしてあるからな。
「貴様、無礼打ちにも限度があろう。この小さな命を考えたことがあるのか?」
「武士に逆らう者は斬り捨てても構わんのだ!何ならお前も斬ってやるぞ!」
「そうか。だったら、貴様を黄泉路に送ってやろう!」
言った瞬間に翼を展開。だが、6対12枚だが色が違っていた。大天使化は金色の翼だが、大閻魔化は真っ黒の翼だ。
「な、何だ貴様は!」
「我は閻魔の化身なり。貴様を苦しまずに黄泉路に送ろう。来い!我の僕よ」
地面から黒い魔法陣が現れたことで驚く町人と切り捨てた春日山武士と綾那と鞠。そして、魔法陣から現れたのは全身が黒くて、鎌を持っていて、骸骨であった。
「何あれ?」
「あ、あれは・・・・し、死神!」
「この町に死神が現れたぞ!目を合わせるな!鎌で命を持ってかれるぞ!」
「死神を召喚したあの者はいったい?」
「我の名は閻魔。または閻魔の化身なり。我は罪人を裁く者なり、そこの罪人よ。無罪な小さな命を終わらせたことを後悔するがいい。行け、我の僕よ!」
《へい、旦那。この悪しき魂を地獄に送らせまっせ!》
死神が喋ったことにより、さらに恐怖でいっぱいの町人に春日山武士。綾那の怒りはもうなくなっていて、こちらを見ていた綾那と鞠。
「あれは・・・・一真様?」
「あれも一真なの?」
と言っていた瞬間に武士の命を散らせた死神。鎌で頸を取り、その頭を倒れた武士のところに置き、その悪しき魂を持って冥界に帰った。そして、周りには町人がいたが、そこに駆
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