十八章
探索二日目×神の怒り
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っていたことに驚く客人。でも、熱くないから本物の小鳥みたいな感じだった。
「鳥さん、かわいい!」
「この鳥、熱くねえな!凄いぞ、兄ちゃん!」
鳥を消してから、一礼をした。これで今回の俺の芸は終了。
「さて、炎と水の芸が終わったあとは、我が一座の姫君による華麗な鞠捌きをご覧くださーいっ!」
「じゃあ、行ってくるの!」
俺が終わったあとに、元気一杯にハイタッチして、今度は鞠が舞台と化した大通りへと飛び出していく。鞠の蹴鞠と、シメの笛と舞によることで、今回の興業も終わり、おひねりを回収していた。
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
俺達の活躍で、昨日の倍くらいに成功した。
「今日は頑張ったな、ちびっこ!」
「あっ!昨日の!ありがとうですよー!」
「お嬢ちゃん、可愛かったわよ」
「ありがとうなの!」
「兄ちゃんも格好よかったぞ!まるで本当に水と炎を操っていたな!また見せてくれよ!」
「ありがとうございます!そのときはまたお見せいたします」
俺は箱を持ちながら、おひねりを回収して、鞠も昨日のように裾をつまんでいた。綾那もおひねり回収のために、もらって回っている。俺と同じ箱を持ちながら。
「一真様、今日の綾那はどうですか?」
「ああ。今日は文句なしの大手柄さ!綾那も鞠もお疲れさん!」
正直、こういうことは初めてだけど、こんなにうまくいくとは思わなかった。町の皆も喜んでくれたし、悪い空気も少しでも祓えるならと。こういう仕事も向いているのかな?でも水芸とかマジックは現代だと仕掛けが分かってしまうが、俺がやっているのは仕掛けなんかないんだよな。
「みんなが喜んでくれたから、鞠も嬉しいの!一真の口上も格好よかったけど、芸もすごかったの!」
「ありがとなー」
そんな事を言いながら、二人の頭を力一杯撫でる。
「えへへー。もっとなでてもいいですよー」
「ずるいー。鞠も鞠もー!」
「はいはい」
まあこれだけ稼いだから、普通の旅芸人は店じまいして酒場や市にでも行くかもしれないけど。そこで旅に必要な情報を集めるのは、悪くはないはずだし。
「あ、あの・・・・」
そうして賑やかにじゃれ合ってる俺達に掛けられたのは、小さな小さな声だった。
「ん?なあに?」
鞠よりももう少し小さいくらいの女の子だった。いきなり顔を覗き込んできた鞠に、ちょっと驚いた様子ではあったけど。
「あの・・・・これ・・・・」
「くれるの?」
おずおずと小さな手を差し出したまま、その子は黙ってこくりと頷く。
「蹴鞠に舞・・・・とってもじょうずだったから・・・・」
「わあ・・・・・」
彼女から鞠に受け取ったの
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