暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十八章
春日山探索初日
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ち、だと」

「ひどいの・・・・」

美空が来るテンションだだ下がりというのは予想通りだとしても、他の仕事も話だけで気が滅入るのばかりだな。城の上層部も相当神経質になっているのだろう。そういう嫌な空気は町の中を歩く中でも感じるが、美濃よりも悪いな。今日の興業は絡まれなかったが、俺達も気を付けた方がよさそうだ。いくら正当防衛とはいえ、ここまでとはな。ふむふむ、死神によれば、最近は春日山にいた者たちばかりだそうだ。それも善人ばかりなんだと。あと俺の目の前で切捨御免されたら、死神はこう言っていた。

『旦那の目の前で無礼打ちをされたら、あっしを召喚してくだせい。それも斬った者達しか見えないようにしてくだせい』

とな。

「どうです!綾那、良い仕事したですか?」

「うむ。情報収集としては大手柄。・・・だが!」

スパァァァン!

「ひうっ!?」

小さくため息を吐いたあとにハリセン一発。

「何が起こるか分からないんだから、一騎駆け禁止だと言っただろうが!」

しかも町の状況がこんな感じならなおさらだ。

「そうなの。鞠も一真もすっごく心配したの!」

「あぅぅ・・・・ごめんなさいですぅー」

「今回はこれで許す。だが、一人で行動はするな。いいな?」

「はいなのです」

「(ご主人様)」

「(小波か。どうした?)」

「一真様、どうしたですか?」

「きっと小波ちゃんからの連絡なの。しーっ、なの」

鞠の可愛らしいしーっに、綾那も思わず口を押さえてくれる。

「(はい。先程ころ殿から連絡がありまして、うまく城内に潜り込めたそうです)」

「そうか。ころ、うまくいったと」

小波の念話は俺にしか聞こえない。だから俺はできるだけ二人に聞こえるようにする。

「ほんとですか!」

「よかったの!」

ころは一人だったから心配はあったが、何とかなったな。小波の用意した書状のおかげだろう。

「(ころ殿は利才ありと認められ、納戸役につくこととなった模様)」

「納戸役って確か・・・・」

「倉の管理とかする役なの。倉の中を調べるのが目的だったから、ちょうど良いの!」

「小波の作った書状が効いたのですね」

「そうみたいだ。で、中の様子は?」

「(今日は挨拶のみで、細かい調査はまだだそうです。明日も物資の搬入があるらしく、存外に早く目的も達成出来るかもしれないとのこと)」

「(了解。だけど、安全第一で無理だけはするなと伝えておいてくれ)」

「(承知いたしました。詳細はまた帰ってから)」

倉の中身を確かめるために入ったから、ちょうどいいのかもな。その辺りも全部分かっていて、上手く立ち回れたのだろう。

「上手くいって良か
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ