十八章
春日山城下潜入
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「さすが小波です!これを使って小波も町娘になるですね!」
「で、ですからそれは・・・・!!」
小波の反応からして、町娘の格好だったのだな。というか隠したのに自滅してどうするよ。
「それは置いといて皆は変装の格好を選べ。俺は俺で何とかする」
「色々あるですねー。では綾那はこの・・・・・。お猿にするです!」
「着ぐるみではないか!?」
「だめです?」
「やめとけ」
猿回しの衣装とかならまだ分かるような気がするが、猿の着ぐるみは無理がある。というか、ここは戦国時代だぞ。なんで着ぐるみがあるのやら。
「良い案だと思ったですが・・・・」
それ以前に、その格好は武士のプライド的にはいいのか?綾那。
「ほえ?何です?」
「なんでもない」
まあいいんだろうな。というか、これを用意したのは。
「す、すみません・・・・。何とか皆さんの緊張をほぐそうと思って・・・・」
「気遣いありがとな」
あれが小波の全力の笑みなのか。まあ可愛いからいいけど。
「綾那は今のままでいいと思うぞ?ころも鞠も、今の服だったら比較的目立たないと思うし」
「綾那様は、少々跳ねっ返りの足軽の娘と言えば、不審を抱かれないと思います」
「むぅ・・・・なんか悔しいのです。綾那は立派な武士ですのに!」
「そこはほら、我慢ということで」
着ぐるみがOKで足軽の娘設定は駄目なんだ。基準が分からん。
「むにゅ〜・・・・」
「でしたら、香具師の一座で、軽業芸人ということにすればいかがですか?」
「芸人!・・・・綾那は武士ですのに!」
「だから!そこは我慢をしろ!」
「一真様は我慢我慢ばかりなのです」
「やかましいと言ってるだろうが、阿呆!」
といってハリセンで叩いた。まったく、俺達は諜報活動するために来ているんだから。武士の誇りを捨てろっつうの!
「全く、だから綾那は向いていないとも思ったんだよ。今の俺たちが何しにここに来たのか。任務に集中したいのなら誇りを捨てろ。あと約束もしたろ」
「うぅ・・・・・。わかったです」
「お頭、私はどうしましょう?」
「流れの浪人。という設定はどうだろ?」
「城内を調べるには有効かと。噂を聞いてはせ参じたと言えば、それなりに信じてもらえるでしょうし、切り札もあります」
「切り札?」
「後程お渡ししますれなば、今の役割の確認を」
「了解。ころの役割は」
「はい。私は仕官を希望する浪人になって、城内に入り込めば良いのですね」
ころは飲み込みが早いから助かるな。
「危険な役割だとは思うが、ころにしかできない任務だ。頼んだよ」
「大丈夫です。お任せください!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ