暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十八章
春日山への道×長尾家の事
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
とそうです!ね、一真様!」

「そうだと思うよ。出立の挨拶に行った時も、皆の事を心配してたんだから」

「そうですね・・・・」

それでも、歌夜は色々と思う所があるのだろうよ。葵という名前で色々考え事をするのは、悪い癖というより事かな。こういう風に悩む歌夜たちを見るとな。

「一真様もありがとうございます。今は目の前のことこそ、重要ですから。・・・・集中します」

「うむ。だが、無理だけはするな」

俺の心中を察したのか、歌夜は弱々しいながらも、優しい笑顔を見せた。その言葉を受けただけでも、今やることについて頭を切り換えなければな。

「一葉!」

声を掛けると、前にいた一葉はちょうど幽やころ達と話し込んでいる所だった。

「なんじゃ?主様」

「美空の事。長尾家のことを詳しく教えてほしいのだが。いいかな?」

今までも美空や秋子から断片的なことだらけで、あんまり知らないんだよな。ここでの長尾家は。一応史実というか、歴史上では知識だけは知っているが、史実と違うし、それに女の子でお家流を使うという設定は史実にはないしな。

「はい。私もちょうど、その事を一葉様にお聞きしようと・・・・」

「流石だな。助かる、ころ」

「えへへ・・・・」

「なら、綾那も聞いとかないとね」

「えー。お勉強ですかー?」

「必要なことだし、重要な事だ。鞠も起きろ、お勉強の時間だ」

「んみゅぅ・・・・・わかったのー」

「後は小波だな・・・・」

そう言いかけたら念話が飛んできた。小波だった。

「(・・・・ご主人様)」

「(気になる事でもあったか?)」

「(いえ、進路上に春日山の草は見受けられません。そちらは問題ないのですが・・・。自分はこのまま春日山に先行して、城下に拠点を作っておこうと思います、お許し頂けますか?)」

「(こっちは今から一葉が、美空や長尾家について聞くが聞こえるよな?)」

「(はっ。お守り袋を通じてこちらにも聞こえます)」

まあ、小波の場合はこの辺りの事知ってると思うしな。

「(許可する。どこかの旅籠に拠点を置いて、4〜5日くらい、滞在して探る予定だ)」

「(かしこまりました)」

「(くれぐれも無茶だけはするな。いいね)」

「(承知!)」

それきり、小波の声は聞こえなくなる。

「小波さんですか?」

「ああ。敵の影がないから、このまま春日山城下まで先行すると」

「さすが小波さんですね。助かります」

「主様。もう良いか?」

「悪い悪い。小波も聞いてるからだそうだ。なので頼む」

梅や歌夜たちも、一葉の声が聞こえる距離まで馬を進めていく。それをぐるりと見届けて、一葉はゆっくりと話し始めた
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ