十八章
一真隊の準備
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
・・・胸に手を当てたくらいで思い当たるなら聞いたりなどせんわ。主様に触れられたら思い出すかもしれんがな」
「おいおい。そういう事をここで言うな」
「それに一真様。余の趣味、忘れたか?」
「分かっているから言ってるんだよ!」
ハリセンで叩いたけどな。まったくこの阿呆公方は、自分の立場を考えろってえの。
「左様で。公方様のお楽しみは、町人の格好をして情報集めではなく、破落戸に喧嘩を売る事ではありませんか」
「うぅぅ・・・。主様のそれは痛い。じゃが、売ってなどおらん」
「そうなんですか?」
「ただで撒くだけじゃ」
「・・・・却下」
「主様ぁ!」
俺はハリセンを出したらおとなしくなった一葉。タダでばら撒くどころかその後に金品巻き上げるなど、京では出来たことだけど他でやったら盗人だぞ。
「あれはどう見ても押し売りだったってお姉ちゃんが言ってますよ」
「・・・・・」
「烏さん、全力で否定してらっしゃいますわね」
「というか、京ならまだしも他でやったら盗人何だからそういうのは禁止だ!それに何かあった時は一真隊を指揮してもらわないとな。分かってくれ」
「むぅ・・・・主様に正論を言われると、嫌とは言えん」
「では、実動隊はどうします?」
「そうだな・・・・。まずは俺で小波は外せないだろう」
「はっ」
「で、後はころと・・・・」
「わ、私ですか?」
「一真隊じゃ一番こういう事の見識が広い。頼んでも良いか?」
この手の任務は総合的な知識と経験は、野武士活動が長いころがトップだろう。
「は・・・はいっ。頑張ります!」
「これで三人と。あんまり多くても困るから、あと1人か2人かな?」
一葉は一真隊の指揮があるし、幽と梅には一葉の補佐を頼みたい。詩乃と雫は小波が伝えた情報分析をして欲しいし、ひよは物資の管理があると。残っているのは・・・。
「ワシらは力を温存しておくからの。それに森一家は先陣向きだ、諜報には向いていない」
「分かっているよ。桐琴たち森一家は、戦があるまでの温存だ」
間違いなく森一家の出番はまだだろうしな。
「だったら・・・・・」
「はいはいはいはい!綾那なら出来るですよ!そういうの多分、きっと、絶対に!知らないけど!」
「・・・だそうですけど、どうしましょう」
「あうぅ・・・・」
「綾那か・・・・」
諜報活動には向いていないような気がするんだが。
「ですが、綾那様。このような汚れ仕事、本多家の方がなさるような事では・・・」
「にゃ?これって汚れ仕事なのです?一真様」
「まあ綾那には向いてるかどうかは知らんが。俺達で春日山を取り返すための大事な任務
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ