十八章
軍議×現状×諜報任務
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簡易椅子を創り座らせた。地面だとバチが当たるしな。俺もだけど。
「では、春日山城奪還に向けての軍議を始めます」
しばらく静かにしていたら、家老の秋子の言葉に応じて、場の空気が静まる。
「まず、春日山を落とした実行犯と、その協力者についてですが・・・。謀反は晴景様を担ぎ、ご一門筆頭・長尾政景様、黒川城主・黒川清実などの阿北衆を中心に実行された模様です」
黒川城主・黒川清実・・・・越後黒川氏率いる通称阿北衆(揚北衆とも)の居城。現当主は黒川清実。
ずらずらと連なるのは、政景派とおぼしき将や関係者の名だ。数名の犯行ではなく、一派閥の規模だな。大きな作戦になるな、城を落としたんだし。出てきた名の照合と共に、黒鮫隊は聞いていた人物の詳細を俺に告げるのと、記録として録音をしている。まあ、俺なら数名連れて落とすけどな。
「関係者と、経緯については以上です」
「この短期間で、ここまで調べられたんっすねー。秋子さん、すごいっすー!」
「ありがとう。でも今までのことしか調べられなくて、春日山の現状や将の動きについては間に合わなかったの。・・・・軒猿の質も落ちたものね」
これまでの事は分かっているが、現状今どうなっているかまでは分からんか。
「・・・・御大将が加藤を追放したから」
「う、うっさいわよ!うさんくさい奴は何してもいいの!うさんくさいだから!」
「(うさんくさい奴は何をしてもいいなどと言われておりますぞ)」
「(だな。何かされるんじゃないのか、幽)」
「(はっはっはっ。そのときは一真様を巻き添えにするのでご安心を)」
「(うわぁ、迷惑だぁー)」
まあ、俺達は胡散臭くないから大丈夫だろうな。あちらに毘沙門天の加護があるのなら、こちらは神界と冥界にいる神たち全員俺の仲間だ。あとは精霊もな、いつでも力を貸してくれるというのはとてもありがたいことだ。神界と冥界の神の協力もそうだけど、上にはトレミーがあるしな。クルーたちは暇だと言ってるが、今回はそういう任務なんでね。
「・・・・まぁ私たちも反対はしませんでしたけど。諜報活動の質の低下は、戦の勝敗に直結しますから・・・・」
「で、次は何を調べるんすか?」
「春日山の現状と、周囲の豪族の動きを同時進行で確かめておきたい所ですが・・・・」
周囲の豪族が晴景派の調略を受けたのか、美空の味方のままなのか。それでこちらの説得や対処の仕方も変わってくるだろうから、優先順位は高くなることが分かる。というか、諜報活動の質が落ちたから今の所はここが限度ってことか。まぁ、俺らの場合は町に潜入したり小型偵察機などで調べるからな。すでに、春日山の城下町のスキャンは完了している。あと城の方もな、どこに人質の位置とかもすでに分かっている。春
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