文花の鬼時間
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いい。
まだ鬼時間は終わっていない
鬼はみちび鬼の妖気を探る。
どうやら二人はもう出口にけっこう近いとこまで進んでいるみたいだ。
間に合うか?追い付けないこともないだろうが恐らく無理だ。
先程から背後に大量の妖気が集まってきている。
鬼が後ろを振り返ると道が大勢の妖怪が道を塞いでいた。
ジバニャン、グレルリン、ノガッパ、ドンヨリーヌ、ほのぼーの、ロボニャン、じんめん犬、ツチノコ、ワカメさん、こんぶさん、めかぶちゃん、バクロ婆、わすれん帽、メラメライオン、ムリカベ
などなど景太の友達が鬼を止める為に集合した。
あの装置だけでこんだけの数を呼ぶのは難しいだろう。つまりこの妖怪達は自らあの男の子の為に集まって来たってことだ。
「行かせないニャ。ケータが珍しく頑張ってるんだニャ。フミちゃんの為に必死になって。そんなケータの邪魔するにゃんて、俺っちが、俺っち達が絶対させないニャ!」
「ねこ、恐くはないのか・・」
「怖いニャ・・怖くて怖くて仕方ないけどケータの為に頑張るニャ!」
ジバニャンもまた以前とは違う強い眼差しをしていた。
「喰らえ!百裂肉球ー!」
にゃにゃにゃにゃー
と鬼の巨体を駆け回り攻撃するジバニャンだが鬼は痛くも痒くもなかった。
何万発くらおうが大してダメージはないだろう。
それでもジバニャンは景太の為にと必死に攻撃を続けた。
対して鬼は
「フン」
ジバニャンの首根っこを掴み地面に下ろした。
「にゃー?」
鬼は妖怪の群れを見回した。
妖怪とこんなに信頼を築けるとは本当に面白い人間だ。
こいつらを蹴散らして行くのは簡単だが時間がかかりそうだ。間に合わなくなるだろう。
「ククク、はぁはっはっはっは」
鬼は負けを認めた。
その頃景太達は
「はぁっはぁ」
「見えた!学校だ」
出口の近くまでたどり着いていた。
スタミナムの効果はとっくに切れた。
鬼の姿は少し前から見えない。文花は景太が何かしたということしか分かっていなかった。
いつ追い付かれるか分からない。
一心で学校まで走ってきた。
「フミちゃん!出口だよ」
出口は校舎の入り口の近くにあった。
「これでここから出られるよ。」
「うん・・・あの、ケータくん」
「ん、なに?」
「ありがとそれから」
「はっ!ふみちゃん!ごめんっ!」
「え?」
「色々聞きたいことあるのは分かるんだけど時間もないしまた明日学校で話すからさ」
「・・・クスクスうん、分かった。じゃあまた学校でね」
「うん、学校で」
文花が戸を開けて出口に消えていく
「違うんだけどなぁ」
最後に何か聞こえたけど何の事か分
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