文花の鬼時間
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「うぃす!大丈夫のようです。まだ姿見えません!流石はキュウビ!先程の炎には驚きましたが、上手く時間を稼いでくれてるんでしょう」
「うん!それにしても」
ちらっと景太は隣の文花を横目に見る
「間に合ってホントによかった」
「えぇ、あのオロチとかいう妖怪に聞いた時はまさかまさかと思いましたが信じて正解でしたねうぃす」
「何者なんだろあの妖怪」
「うぃす」
「はぁっ、はぁ」
「あ、フミちゃん疲れたよね大丈夫?」
「うん。ありがとケータくん」
「そうだ。走りながらじゃ飲みにくいだろうけどこれ飲んでみてよ」
「これって」
景太が取り出したのはあのスタミナムとかいう栄養ドリンクだった。
「俺を信じて、ね。」
「う、うん」
「どおかな?」
「うん、なんか平気になってきたみたい」
「よかった、じゃあこのまま走れるね。急ごう」
「うん!」
「ケータくん!来ました鬼です!鬼が見えてきました!!」
「くっ、もうか・・・オロチが言うには今回の出口は学校にあるらしいんだけど」
学校まではまだ大分距離がある。
最短ルートを突っ走っても間に合わない。追い付かれてしまう。
ならばと景太はまたポケットからメダルを取り出す
同時にウィスパーがいきなり止まり。立ち止まりならぬ浮き止まり、景太達に背を向けた
「仕方ありませんね。ケータくん!ここは私に任せて行ってください!」
言われなくても景太達は足を止めることなく走り続けている。
「ケータくん。いいの?」
「いいの!」
景太はきっぱり即答した。
「妖怪メダル、セット・オン!」
〈そっじゃないよぅ!〉
「あちゃ〜反対に入れちゃったよ」
鬼とウィスパーの距離は残り5メートル近い
「いざ尋常にしょう、へぶっ!?」
一瞬で決着がついた
鬼が勝利の雄叫びを上げる
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
空の彼方に吹っ飛ばされてくウィスパーを見て文花が言う
「ホントに大丈夫なのかな」
「大丈夫大丈夫。ウィスパーは丈夫だから。よし今度こそ妖怪メダル、セット・オン!」
景太は信じていたのだ。ウィスパーが一瞬足りとも時間を稼げやしないことを。
妖怪ウォッチから次の妖怪が召喚される
鬼は景太達の姿を完全に捉えていた。
およその距離150メートル。速度は鬼の方が少し速い。
通常は1人しか入れないこの空間にあの男の子が現れた時は鬼は珍しく驚いてしまった。
男の子には見覚えがあった。この空間に入り込むことなんて一生で一度あるかないかぐらいだろうに男の子はなんの因果か、度々この空間に迷い混んできていた。
鬼は笑った。
男の
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