十九話 白夜
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「あの爆弾がきた瞬間に魔法を使った。一つ目は、『停止』…いや『世界』と名乗っておくか…まぁ時間を止める魔法だ。一秒間だがな。」
「…」
「そして一秒で食った。そして『世界』が切れると同時に二つ魔法を使った。一つ目は衝撃を和らげる魔法を、二つ目は、お前に幻覚を。」
「…」
狂夜は、黙っている。白夜に対して言った。
「俺の勝ちだ。これ以上続けたって意味がない。」
「………」
「話してくれないか?お前がボスの組織なんかにいる理由を…」
「………」
白夜は、何も喋らない。
「…お前が俺を助けたのは…良心からだ。そうだろう?…そんなお前が俺を殺しに来たのは…仕方なく…だろ?」
「………」
白夜は、下を向いたまま口を閉じている。
「…黙りか…困ったな……」
「…私は……」
白夜は、先ほどまでと変わらない平淡な声で喋った。
「私は…友人を……」
突然、狂夜が倒れた。
「ばらすんじゃねぇよ。白夜。」
狂夜の後ろにいた男が喋った。
狂夜の『心臓』を持って。
「…ネクロ…」
白夜は、親の仇でも見るような目で狂夜の心臓をとったネクロを見た。
「お前は、我がオーダーの作った技術を持っている。お前がオーダーから抜け出すことは、許さん。」
そんなネクロを前に白夜は、言った。
「…私の…友…」
「ああん?」
「私の友達……アゲハは……どうした!?」
白夜が先ほどの平淡な声だが、確かに怒気が感じられた。
「…ああ、あの捨てゴマなら捨てたぜ。」
白夜はネクロの発言に反応して、ネクロを殴りかかろうとした。
「おっと。」
ネクロは、懐にあった狂夜の心臓とは、別の『誰か』の心臓を握った。
「っ…」
突然、白夜が、胸を押さえて苦しみ出した。
「ハッハッハッおもしれぇな!!マジおもしれぇよ!!その顔!!」
ネクロは、心臓をより一層強く握った。
「…ぁ……ぁぁ…ぁ……」
白夜が地面に這いつくばった。
「ハッハッハッハッハッ!!!!!」
ネクロは、更に握りしめようとするが手に持っている心臓の感触がなくなった事に気づいた。
ネクロが周りを見渡した。
「あ!?心臓が無い!?あの男のも!?馬鹿な今持って…」
「…これか。白夜が入らされてた理由…」
狂夜が両手に心臓を持って立っていた。
「お前!?いつの間に…」
狂夜は、とられた自分の心臓を自分の胸元に押し込んだ。
ズブスブと胸をすり抜けて元の位置に戻った。
「おお。なんか知らんが戻った気がする。」
もう一つの心臓…白夜の心臓を白夜の胸に押し込んだ。
白夜の心臓も元
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