十九話 白夜
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くなったって…まだ…能力がある…」
白夜は、狂夜から距離をとり、眼を閉じて呟いた。
「『蜻蛉切』」
白夜の手に光の粒子が現れ、槍の形になった。
「…蜻蛉切か…紫さんに見せてもらった時があるな…確か…止まったトンボが切り落とされたとか言う伝説の武器じゃねぇか…」
「…なかなかに博学…」
「あっ。そう思う?」
白夜が蜻蛉切で狂夜の心臓に向かって突いた。
狂夜は、紙一重で避け、ニッと笑って『ポケット』に手を入れた。
その『ポケット』からは、銀色に光る、何時かの大剣、『ブレイカーブレード』が現れた。
狂夜はその大剣、『ブレイカーブレード』を両手に持ち変えて蜻蛉切を正面から叩き斬る。
蜻蛉切は、再び光の粒子となり、消えた。
白夜は、それに素早く反応して再び能力を行使した。
「『エクスカリバー』」
白夜の手に、黒い粒子が集まり、剣身がドス黒い伝説の剣、『エクスカリバー』が現れた。
狂夜がブレイカーブレードを降り下ろしたが、白夜もエクスカリバーでガードした。
「…エクスカリバーか。成る程な、しかしお前、魔法もつかえたのか。」
エクスカリバーとは、アーサー王伝説に登場する魔法の力が宿る剣。
「私は…貴方の魔力を越えている…」
狂夜は、白夜の発言に対して言った。
「俺を越している…か…そうだな。そうかも知れねぇな。お前からは、魔力がやべぇほどあるもん。」
しかし狂夜は、笑った。
「しかしだなぁ…お前が俺に勝っているのは魔力の『量』だけだ。しかし俺は、『量』じゃねぇ『質』だ。」
「『黒魔法』『白魔法』『時空魔法』『赤魔法』『青魔法』『禁断魔法』『エセ黒魔法』『エセ白魔法』『絶滅した魔法』『禁忌魔法』『失われた魔法』『造形魔法』『神聖魔法』俺は、その全てを合わせた魔法を使える。」
狂夜のブレイカーブレードが共鳴して紫色のオーラを纏った。
「『紫魔法』だ。」
そのままブレイカーブレードの本家の剣、エクスカリバーを叩き折った。
そしてエクスカリバーが粒子となって消えた瞬間。
白夜が言った。
「…時間稼ぎ…終了…」
そう言い放つと同時に、
狂夜の頭上に爆弾が落ちた。
ズドォォォンと大きい音を立てて爆発した。
白夜は、爆風に堪えて狂夜のいた場所を確認した。
「…何故…立っているの?」
「…やれやれ…この幻想郷を壊す気か?」
狂夜は、何事もなかったようにしている。
(…なにが…)
白夜の認識では、確かに倒したと思った。
「おお?教えてやろうか?」
狂夜が腰に手を当てて傲慢そうに言った。
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