死銃
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た。
「ねぇ、シオン。このまま銃で決着をつけるのも良いけど、どうかな?久しぶりに手合わせ、しない?」
「それは剣でってことか?」
「そう、剣なら持ってるでしょ?」
どうやら彼女は俺が光剣を持っている事を分かっているらしい。
「ああ」
「私も持ってるから、どうかな?」
「いいぜ、勝負は最初に一太刀入れた方が価値ってことで」
俺はM945から弾を一発抜くと、アリアに見せた。
「この弾が地面に落ちたらスタートだ。いいな?」
「ええ、何時でもどうぞ?」
「それじゃあ・・・」
俺は弾を上空に指で弾く。クルクルと回転する弾は最高到達点まで上がるとそのまま重力に従って落下していく。
俺は白い光剣のスイッチを入れ、構える。
そして───
キンッ。
小さな音が響いた瞬間、二人は同時に踏み込んだ。
ぶつかり合う光剣は激しくライトエフェクトを散らせる。赤の光剣を持ったアリアは俺の懐を狙ってくるが俺はそれをかわしバックステップをし、再び距離を詰める。何度もぶつかり合う光剣の応酬、二人の実力は互角だった。
しかし、勝負はいつかは決するもの、終わらせなければならない。
「そこッ!」
「ッ!!」
アリアはシオンの光剣を上に弾き飛ばし、彼の首筋で光剣を止める。
「勝負あったね」
「ああ、そうだな・・・」
しかし、シオンは直後予想だにしない行動に出る。
「俺の勝ちだ!!」
「ッ!!」
シオンはアリア弾き飛ばしたシオンの光剣を“足”で蹴り飛ばしたのだ。
光剣はアリアの頬を掠め、後ろのビルに突き刺さった。
「勝負あり、だな」
「そうみたいね・・・」
アリアは両手を上げ、降参のポーズをとる。
「まったく、まさか“降ってくる光剣を蹴り飛ばす”なんて・・・」
「生憎、こっちは命懸けの戦いを二年もやってるからな。生き残る術は知り尽くしてるんだよ」
俺は光剣をビルから抜き取り電源を切る。
「で、降参のコールはまだか?」
「そうだね、でも・・・」
アリアは俺を指差して言った。
「次は負けないから!」
「・・・上等だ!」
そしてアリアは空に向かって「リザイン!」と大声で叫んだ。
試合時間、19分27秒。
第三回バレット・オブ・バレッツ予選トーナメントEブロック決勝戦、終了。
優勝者《Shion》
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