死銃
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たところか・・・。しかもあの軌道、外れたものじゃない、外したんだ。どうして?あれほどの威力の対物ライフルがあれば柱の端を多少掠めても俺をそのまま倒せた。俺の買い被りなのか?・・・いや、そんなこと考えてもしょうがないか、答えは・・・』
俺は俺はコルトガバメントをホルスターに戻し、M945だけを手元に残す。
「アイツに聞くしかないよな・・・!」
俺は壁から飛び出ると窓に向かって走り出す、そこから一気に飛び出すと相手は既に下で待ち受けていた。
赤い弾道が俺の心臓を狙う、俺はM945をアリアに向ける。
放たれた弾丸のタイミングは同時だった。ほぼ同じ射線上にあった二発の弾丸は僅かなズレによってかするように軌道を変える。
軌道を変えた弾丸は両者の頬を掠め、赤いエフェクトが走る。
地面に着地すると銃口は両者共に自分の倒すべき相手に向いていた。
「・・・・・」
「・・・・・」
静寂が辺りを包む、そんな静寂が破られたのはすぐのことだった。
「いやー、君強いね〜♪」
アリアという少女は砕けたような感じで俺に声をかけた。
意外に思いながらも俺は彼女に問いかけた。
「アンタこそ、随分と粋な真似をしてくれるじゃないか。わざと弾を外すなんて」
「あれ?やっぱりバレてた?」
「なぜ外した?それほどの技量を持っていてなぜわざと外したんだ?」
「そうだね、強いて言うなら・・・君を見極めるためかな?」
「見極める?」
アリアは銃を下ろすと頷いた。
「そう、『白の剣士』がどれ程の実力か」
「ッ!お前、死銃か!」
俺は引き金を引こうとすると、彼女は手で慌てて止めた。
「ちょッ!待って、待って!!私は死銃とかいう奴じゃないって!」
「本当か?」
「本当だよ。まったく、君は昔から疑り深いな・・・」
「昔から、だと?」
俺はそう言うと、アリアは手を口に当ててしまったという表情を浮かべる。
「はぁ、本当はこの勝負が終わってから言おうと思ってたけど、しょうがないか・・・」
「どういうことだ?」
「シオン、いえ、高嶺雪羅。久しぶり」
そう言ってアリアは中指と薬指を離すような独特のピースサインをする。そのピースに俺は見覚えがあった。
「お前、まさか・・・」
「そう、シエルだよ。久しぶり、雪羅」
そう、俺が昔オーストラリアで出逢い、剣の教えを得たシエル・キャンベラーである。
「お前、なんで・・・?」
「以前からこのGGOをしててね、今回のBOBにも出場することにしたんだ♪」
「そう、なのか・・・」
俺は銃を下ろし、ホルスターに収める。するとアリアもといシエルはある提案をしてき
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