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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十七章 幕間劇
越後の龍からの問答
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だしね。それに空とも年が近いし、仲も良いから・・・・この先、絶対に空を助けてくれる将に育ってくれると思う」

「娘ね。妹ではなく」

「空には、姉様より、母様って呼んでほしいのよ」

「なるほどな。春日山を占拠してるのは、美空のあれだしな」

「それに娘なら私の跡目を継ぎやすいでしょ。妹なんかにしたら、私が死んだ後に周りがどう言ってくるか考えたくもない。まあ、私は姉様や母様より先に死んでやる気なんかないけど」

この歳から、そんな先のことまで考えているのか。毘沙門天も感心したと言っている。どうやら帝釈天たちも、美空の考え方を理解したようだ。すると、神界から声が聞こえた。その空と愛菜のことは守ってやろうとな。

「どうしたの?」

「ん?ああ。神界から声が聞こえた。空と愛菜を守ってやるとな。あと帝釈天たちも考え方を変えたようだ。今までは仕方がなくやってきたけど、呼ばれたなら従うとな」

「そうなんだ。これからもよろしくね、帝釈に毘沙門天。あとね、空は身内のいざこざで疲れた私を癒してくれるの」

「美空でもそういうのあるのか」

「私を何だと思っているの?周りは毘沙門天の化身とか何とか言ってるけど、これでも人間よ。そっちは本物の神で人間なんでしょ」

「まあ、そうだが。全てを丸投げして、もうやだーっ!のときはどうしている?」

「そのときはお寺に帰るわよ、しょっちゅうね」

「寺ね」

さっきの出家がどうのこうのとか言ってたな。

「どうせ柘榴や松葉あたりから聞いてるんでしょ。私が機嫌悪くなったら、出家するって騒ぎ出すとか何とか」

「まあ聞いたが」

「けど、今回はしないわよ。少なくとも、空と愛菜を助け出すまではね」

そうまでして助けたい二人なのか。

「・・・・本当に助けたいのだな、その二人の事が」

「あなたにはその相手はいないの?一真」

「いるよ。たくさんな」

「・・・・信長だけじゃなくて?」

「知ってるかどうかは知らんが、俺の妻はこの世界にはいない。俺も別の世界から来た者だ、妻たちは置いてきているから寂しいとは思うけどな。俺の妻は百人以上いる事もな。愛妾は今の所、久遠や家老、三若、一真隊のメンツ。一葉に双葉、浅井家の眞琴や市もな。あとは綾那に歌夜、鞠、桐琴に小夜叉」

「お・・・・多すぎじゃないの?」

「今の所、愛妾は恋人という風になっている。だけど、誰かを守りたいという気持ちは美空と同じのはずだ。今は妻の元より久遠のところに戻るために。それに鬼を全て倒して、この国を人の手に取り戻すつもり。無論神の力もだけど。それで春日山に恩を売るつもりだ」

「ふふっ」

「何がおかしい?」

「その割には、空や愛菜の事を知りたがったりするのね。
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