十七章 幕間劇
隊の様子見×二人の素質
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ない事だし」
「そうですね。それに私も一葉様や鞠様の指揮を取れと言われたら、躊躇しまうと思います。気持ちは分からないでもありません」
「そんなもんなのかね」
一葉は足利将軍で、鞠は元国持ちのお屋形様。この世なら、久遠や眞琴も同格。野武士と武士、武士と将軍。この間にある見えない壁が立ちはだかれているんだろうな。俺らで考えるなら上司と部下。上官は俺で、兵たちは部下。部下たちからの下はないけど、トレミーのクルーたちには位はないけど、ブラック・シャーク隊のことは仲間だと思っているからな。
「一真様は神様ですからね、それに恋人ですものね。そういう所が、ただ者ではないと思います」
「まあ、俺は一真隊の長の前に黒鮫隊の長だからな。神というところは否定はしない」
で、歩いてると梅について来てから、連れてこられたのは鉄砲隊が訓練しているところだった。
「あ、梅さん。皆さんも・・・・どうかなさいましたか?」
「ええ。このお二人に鉄砲隊の素質があるかどうか、見定めようと思いまして」
「お二人は、ころさんが預かったのでは?」
「一騎当千の二人を指揮する自信がないからとね。それで梅が、他にも得意分野があるのではということで来てみた訳」
「ころさんは?」
「今は幽が話相手をしている。その内解決するだろうとね」
「なるほど・・・。では、お二人とも。試しに鉄砲を使ってみますか?」
「やってみるです!」
「よろしくお願いします」
で、烏と雀を呼んで、二人に鉄砲の火薬入れについてレクチャーしていた。
「・・・はーい。そこに火薬と弾を入れてー・・・・。そのまま、朔杖で軽く突いてねー」
「はいっ」
「烏、悪いな。八咫烏隊にまで手伝ってもらって」
「・・・・・・(フルフル)」
歌夜と綾那に鉄砲のレクチャーを受ける様子を見ながら、烏も頼もしく首を振ってくれる。
「ありがと。俺はここの鉄砲の仕方が分からなかったからな、助かるよ」
「・・・・・・(コクッ)」
「軽くで構いませんわよ。お二人の力であまり力一杯突くと、尾栓が壊れてしまいますから」
「後は、火皿に少し口薬を注いでー。・・・・そんなに多くなくても大丈夫だよ」
「うぅ・・・・何だか難しいのです」
「火縄を挟んだら、そのまま構えて・・・・」
「はいっ」
梅や雀の指示に従って準備を整えた二人は、ここから距離20mくらい離れた的代わりの木の幹に銃口を向ける。ついでに俺もいつものハンドガンで、狙いを定める。
「狙いの付け方は説明したよね?よーく狙って・・・・。撃てーっ!」
と言ったので、二人とも撃った。ついでに俺は連続で撃ったけどね、サイレンサー無しだから相当うるさいけど。
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