十七章 幕間劇
小さい子三人で買い出し
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じような緊迫感であった。俺と同様に銃のスペシャリストだし、まあ弾とかは無限大でイメージすると自動的に込められているからな。
「それにしても、雀は凄いの。あまりにも粘って値切るから、お店のおじさんも真っ青になってたの」
「えへへっ、えへん!」
雀の値切り術は、俺も凄いなと思った。たぶん現代でも使えるんじゃないのかな。ほんの僅かな傷すら見逃さず、それを理由に値下げを要求し、これ以上値段が下がらないとなると、今度はおまけをつけさせる。最後の手段としては、小さい子特有の上目使いで店主を見つめて端数を切り捨てることを同意させた。
「雀はしっかりしてるの。見直したの」
「だって、お姉ちゃんに任せると、倍のお金を取られてても気が付かないんだもん。雀がしっかりしないとね!」
はしゃいで子供っぽいところもあるが、雀はこういうときにしっかりしているところがある。逆に、いつも雀をたしなめる役目の烏は、ぼんやりしていて抜けているところがある。この姉妹は役割分担されているからバランスが保たれている。
「さてと、そろそろ帰るか。思ったより時間がかかったしな」
まあ、俺が風術で飛んでいくのが速いんだけどね。一真隊のメンツには俺が空を飛ぶところは見ているはずだし。
「あ、一真、待つの。せっかくだから、梅ちゃんたちにお土産を買って行くの」
「さんせーい!あっ、だったらさっきのお団子!」
「(キラッ)」
「それは素敵なの!さっきのお団子、本当に美味しかったの!」
「そうだな、あれにするか」
「やったー、お団子、お団子!」
「言っておくが、梅たちのお土産だから、雀が食べては駄目だぞ」
「ふえええええええっ!」
「さっきいっぱい食べただろうに」
「うえええええ・・・・」
「・・・・・」
「ふにゃあ・・・」
「揃ってそんな目をしても引っかからないからな」
帰り道にこっそり誰かに食べたらアカンから、団子は俺が持つというより空間にしまった。今度こそ帰ることになったけどな。
「みんな、お団子を喜んでくれるといいの」
「絶対に喜んでくれるよ!だってとっても美味しいお団子だったもん!」
「たくさん買ったけど、梅ちゃんたち食べきれるか心配なの」
「食べきらなくなったら、きっと雀たちにくれるよ。・・・・食べきらなくても、くれるといいのにね」
「・・・こんな作戦があるの。ひそひそひそ・・・・」
「・・・・ほうほうほう」
「こら、そこで悪巧みしない」
「にゃー!」
「きゃー、怒られるー!」
雀と鞠は手を繋ぎ、きゃあきゃあと笑い声を上げながら走って行く。あの二人もすっかりと仲良くなったようだ。
「烏。今日は疲れたんじゃないの
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