十七章 幕間劇
小さい子三人で買い出し
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うな烏でも、こういうのは意外と抜けているんだな」
「・・・・・」
「それが悪いとは言ってないぞ。そういうところも可愛いなと思っただけだ」
「・・・・(ぽっ)」
照れているのか、真っ赤になった烏だけどますますかわいいな。
「ほい。きれいになった。今度からは気を付けて食べるんだぞ?」
「(こくこく)」
何度も頷いたあと、烏は再び食べ始める。使ったティッシュは、トレミーのゴミ箱に入れる。と見てるとまた垂れているな、食べ終わったらまた拭かないとまずいな。団子を食い終わったので、買い出しの続きかと思ったけど。
「うわ、このおもちゃ可愛い!竹で出来たうさぎさんだよ」
「手のところがピコピコ動いているの!可愛いの!」
「・・・・・」
「鞠ちゃん、あっちに焼きはんぺんのお店があるってお姉ちゃんが言っているよ!」
「にゃ!食べるの!」
「こら!勝手に動かない」
ちょこまかと動き回る三人だが、ちゃっかりとコントロールしている。風で探査しているから、どこに行こうともすぐわかる。一箇所にここまで色んな店が軒を連ねているのを見るのは、烏も初めてなのかいつの間にか雀をたしなめる事を忘れて一緒になってはしゃいでいる。
「はい、鞠ちゃん。熱いから気を付けて持ってね」
「ところで、椅子はどこにあるの?」
「椅子なんて置いてあるお店の方が珍しいよ。こういうのは、町中を歩きながら食べるんが美味しいの」
「ふわあ・・・・そうなんだね」
どうやら鞠は買い食いが新鮮のようだ。見るもの全てに目を輝かせながら、烏たちの後をついて行く。
楽しそうだけど、警戒だけは注意しないとな。巻き添えくらったら面倒だしな。それに鞠や烏と雀を見ると俺は父親かと思ってしまうほどだ。子供は優斗で十分だけど、あの頃が懐かしいなぁ。優斗が小さい頃は、よく風呂とか一緒に入っていたな。今もだが。あとは母親の奏に似たのか炎を操れるようになった。これもアスラクライン世界の嵩月家の力を継いでるのかなと思ってしまうほどだ。あとは、主に格闘術とかで戦うけどね。でも今は2番艦の艦長をしてるしな。かまぼこ、つくね、干しイカ、タコせんべいと、ひとしきり名物を食べ終わった頃には腹もいっぱいになっていた。三人も満足したのか、ようやく目的地である火薬屋に向かった。
「買い忘れはないか?」
すっかり夕暮れになったので、そろそろ帰ろうとしたのでそう聞いた。烏は道の端に荷物を下ろすと、一つ一つ丁寧に取り出して中身を確認し始めた。
「・・・・・」
買う時も不良品はないか、傷はついてないか真剣な眼で選んでいたけど、最終チェックも怠らないようだ。
「・・・・・」
口を固く結び、瞬きもせず弾丸を見つめる姿は、野郎どもと同
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