十七章 幕間劇
ひよと買い物×未来の嫁
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あるし、俺のスマホに町の地図が完成したようなので、それを見ながら歩いているわけだ。唯一の欠点としては、探している物が売ってなかったりすることだ。
「どこに何があるかは、だいたいこれでわかるが。後は虱潰しだな」
「そうしましょう」
金はあるが物がない。だから創ればいい話だが、そうは言えない。人の力だけで生きるのも悪い話ではないし、それに創ってもそれが使えるかどうかは分からない。
「やはり、どこ行ってもないな」
「春日山が取り戻せれば、もうちょっと色々手に入るんでしょうけど・・・・」
規模の大きな町ではないことは分かっていたが、ひよの買い物リストで手に入った物は半分より少し上という感じだ。
「すべては春日山を取り戻したらか」
「とりあえずまだお店はありますから、もう少し探してみましょう」
「そうだな。何があるまではこれで分かるんだし、行ってみるしかないか」
「あ、一真様っ!あそこ!」
そう決めて行こうとしたところで、ひよが指差したのが茶屋だった。
「ん・・・・?団子?」
そういえば最近甘いもの食ってないな。
「一真様。ちょっとお腹空きませんか?」
「そうだな。すみませーん」
入り口に置いてある縁台に腰掛けて、中に声をかける。
「はいはーい」
「お茶とお団子、二人分下さい」
「先払いで頼むよ」
「しっかりしてるな。これでな、あとこれで包めるだけ」
多分だけど、皆も最近甘い物を食べていないだろう。これで雫や鞠にお土産になりそうだな。トレミーに戻ったらチョコが食いたいけど。
「あ・・・・一真様。私の分は・・・・」
「たまにだから、このくらいいいだろう」
「まいどありぃ」
「その代り、ここで食べたのはみんなに内緒だぞ?」
「ふふ・・・・っ。内緒ですね?わかりましたっ」
お茶とお団子を食って休憩したあとに、また歩き出す。
「これで回った店は全部だな」
「やっぱり、思ったほどありませんでしたね・・・・」
周囲に散らばるお店も片っ端から回ってみた。が、リストのチェックは思った以上に埋まらなかった。
「まあ、後は俺が創造の力で何とかするしかなさそうだな」
「後でお願いしますね。それじゃ、帰りましょうか」
「今から帰れば、日が沈む前に帰れるか」
「あ・・・・そう、ですね。ね、一真様」
「んー?」
「手、繋いでいいですか?」
「いつもなら、何も言わずに繋いでくるだろうに」
「いえ・・・・何となく。いいですか?」
「構わないよ、ひよ」
「えへへ・・・・」
で、手を繋ぎながらの帰り道。もうすぐ夕暮れになるところだった。
「あの・・・・一真
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