十七章
天人の味方
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ずは人質を助けることから考えた方がいいぞ?」
「それか軒猿を中心に奪還作戦を考えるしか」
軒猿・・・・・主に越後上杉に仕えていた忍びの名称。
「でも今の軒猿はあんまり使えないっすよ」
「唯一使える飛び加藤、大将が追放した・・・・」
「うぅ・・・だってなんかうさんくさいのよ、あいつ」
「気に入らなかったの間違いでは・・・・?」
「人によってはそうとも言うけど」
「んもー!御大将は気が短すぎっすー!」
「うっさい!いないもんはいないんだから仕方がないでしょ!私たちでやれば良いの!」
あ、開き直ったな、美空。その飛び加藤という奴を調べてもらったら本当に胡散臭いようだった。
「その相手だが、お前の姉と母も謀反に加わっていると聞いたが?」
「それを早く言いなさいよ。というか、何であんたが知っているのよ?」
「そりゃ俺独自で調べたんだからな」
姉は無能らしいが、その母は厄介だそうだ。
「今は春日山城の情報を集めたほうがよさそうね」
「了解しました。では柘榴ちゃんと松葉ちゃんは軍の編成を。私は兵站を整え情報を集めましょう」
「お願い」
「はっ。・・・・で、お客人は?」
「あー・・・・ほっときましょ」
「おいおい。これだけ情報を集めたのに放置かよ」
「その情報については礼を言うわ。でもね、今のウチには、手伝える者でも兵糧や矢銭もないんだから。お腹が空いたらその辺の野山や魚でも草でも食べてなさい。陣は?」
「街の外に既に」
「あっそ」
と言って行ってしまった美空。あのガキはなめているのか?
「俺らはどうすればいいのやら」
「最初から手伝う気はありましたが、それをやると便利に使い潰されてしまいます。それと兵糧とかは」
「もうすでに、船に連絡してある。食料は問題ないし、武器は俺の創造の力でなんとかなるだろう」
「ですが、なんというか、良く言えば天真爛漫」
「悪く言えば傍若無人ですね・・・・」
「だから言ったであろう?越後の龍は人修羅だと」
「格好つけて言っている横かた突っ込みますが、それは意味が繋がりませんぞ?」
「なんとっ!?」
「主従漫才はほっといて、ちょいといいかな?」
とりあえず聞けるだけ聞くか。俺はまだ残っている三人に話しかける。
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